製剤開発力強化に注力‐ソフトカプセルの強み生かす

植木氏
医薬品ソフトカプセル専門のCDMOグリーンカプスは、新薬メーカー、アカデミア、創薬ベンチャーからの受託にも取り組む方針だ。そのため製剤開発力の強化に注力する。同社によると、ソフトカプセルの医療用医薬品は全体の数%程度だが、製薬企業の新規医薬品候補で、ソフトカプセルの技術が製剤化における課題解決に活用しやすい難水溶性薬物、高薬理活性薬物は今後も増えることが見込まれるという。そこで、ソフトカプセルの持つ高い品質安定性と高い封じ込め力、薬剤の吸収性を改善できるといった特徴を生かして課題を解決し、経口剤の可能性を広げられることを訴求していく。
同社は2016年11月に設立され、19年には主力の静岡工場(静岡県富士宮市)が竣工した。製造ラインは、薬液を皮膜で包んでカプセル成型するロータリーラインと、薬液の界面張力で球形になる性質を利用して継ぎ目のない球形カプセルを成型するシームレスラインを1ラインずつ備える。
生産スケールは、諸条件によるが、ロータリーラインでは、楕円のOval2規格で最小生産量10万Cap(粒)、最大生産量150万Cap(粒)。シームレスラインでは、直径4mmで最小生産量40万Cap(粒)、最大生産量760万Cap(粒)。高薬理活性薬物の最高の曝露管理レベル(OEB6)の取り扱い実績もある。
同社はこれまで、東和薬品グループとして後発品を中心に製造、品質確保・保証を含む業務プロセスの構築など事業基盤を整備してきた。
同社は事業基盤が整ったと判断し、25年度から新薬メーカー、アカデミア、創薬ベンチャーも対象にCDMOを本格展開していくことにした。
強みのソフトカプセルは、新規低分子医薬品候補の多くを占める難水溶性薬物、高薬理活性薬物の製剤化には技術的な相性が良いという。ソフトカプセルは、ゼラチンなどの基材で薬液を包む剤形。そのため薬液に悪影響を及ぼす光や酸素を妨げることで品質の安定性を図ることができ、含量の均一性に優れ、高薬理活性薬物も封じ込められる。
中でも強調しているのが、薬剤の生体内への吸収性を示すBCSクラス分類のII(低い溶解性はあるが高い膜透過性)・III(高い溶解性であるが、低い膜透過性)・IV(溶解性、膜透過性とも低い)において、吸収性を改善できることだ。
海外研究論文では、ジゴキシン、イブプロフェンにおいて、錠剤と比べCmax(最高血中濃度)、AUC(血中濃度下面積)が有意に高く、サキナビルでは硬カプセルと比べ有意に高いとの結果が示されている。
同社は、これら技術を展示会やウェビナーなどで訴求していく。技術開発部に技術営業を1人配置し、ニーズの収集、情報提供を進める。
植木俊行社長は、「ソフトカプセルは製剤上の課題を早く解決でき、経口剤を作り上げるのに非常に有効な技術の一つ。抱えている課題に、できる限りの努力をして迅速に解決策を提示したい」と話す。製薬市場のグローバル化を見据えて欧米当局の査察に対応できる体制も整えていく方針だ。
グリーンカプス製薬
https://www.greencaps.co.jp/






















