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米食品医薬品局(FDA)は1月25日、デュピクセント(一般名デュピルマブ)に対し、好酸球性食道炎(EoE)の1~11歳の小児患者への適応追加を承認した。
同剤は既に、体重40kg以上かつ12歳以上のEoE患者に対するFDA承認を2022年5月に取得しているため、今回、体重15kg以上の患者へと適応が拡大されたことになる。
今回の承認は、第3相EoE KIDS試験の2つのパート(パートA、パートB)のデータに基づいている。この試験では小児に対し、段階的用量のデュピクセントを体重に基づき投与した。その結果、16週時点において、主要評価項目である組織学的寛解(高倍率1視野あたり好酸球6個以下)を高用量群の66%が達成したのに対し、プラセボ群では3%が達成した。52週時点において、組織学的寛解の維持は、パートAおよびパートBでデュピクセントを投与された32人中17人(53%)が達成し、パートBでプラセボからデュピクセントに切り替えられた15人中8人(53%)も達成した。16週時点において、EoEの徴候が1つ以上認められたと養育者が報告した日の割合は、デュピクセント群の方がプラセボ群よりも少なかった。
デュピクセントの承認は、Regeneron社に対して与えられた。同社の社長兼最高科学責任者で、同剤の主要発明者であるGeorge D. Yancopoulos氏は、「今回の承認により、デュピクセントは体重15kg以上かつ1歳以上のEoE患者に対する最初かつ唯一の治療選択肢になる」と、ニュースリリースで説明した。その上で、「この疾患の根底にある2型炎症を標的とすることで、デュピクセントはEoEの成人・若年患者のみならず小児患者においても、標準治療を変革する可能性がある」と述べている。(HealthDay News 2024年1月29日)
(参考情報)
https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/appletter/2024/761055Orig1s057ltr.pdf