ウィーメックスは24日、リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」が、東京都立小児総合医療センター(東京都府中市、都立小児)の小児用新型ドクターカーに導入されると発表した。小児患者の搬送を行う小児用新型ドクターカーに同システムが導入されるのは今回が初めてとなる。
東京都では、一般医療機関では対応が困難な場合や、小児重篤患者の受入要請があった場合、都内に4施設ある「東京都こども救命センター」へ転院搬送が求められている。都立小児は、このうちの1拠点として、小児専門の高度医療を24時間体制で提供しており、都が指定する「多摩ブロック」にとどまらず、ドクターカーによる搬送では茨城県から大阪府まで、広域なエリア搬送に対応している。
また、搬送中においては、小児重篤患者の容体急変に対応するべく同乗する医療スタッフの心理的負担も課題の一つとなっている。今回の同システムで導入で、搬送中の小児患者の容態を遠隔地の専門医がリアルタイムでモニタリングし、的確な助言や処置指示を行うことが可能になる。これにより、ドクターカーに同乗する医療スタッフの負担軽減と医療の均質化を同時に実現し、患者の安全性が高まることが期待される。
都立小児集中治療科部長の齊藤修氏は、「同システムを用いることで、当院にいながらドクターカー内の患児の詳細な状況(実際の様子、モニター、各種画像)を搬送チームと共有し、円滑な受け入れ準備やチームへの助言が可能になる。搬送中の重症患児は極めて大きな病態を抱え、その上、搬送に伴うストレスも加わる。こうした負担を軽減し、質の高い搬送集中治療を“ドア・ツー・ドア”でシームレスに重症患児に提供くれることを強く期待している」とコメントしている。
また、同社社長の高橋秀明氏は、「チーム医療の円滑な連携と質の高い医療の提供に貢献できることを、大変嬉しく思っている。今後も、現場の声に真摯に耳を傾けながら、医療現場のニーズに沿ったソリューションを提供していきたい」としている。
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