ジーネックスは4日、同社がこれまで一般消費者向けに提供してきた全ゲノム検査サービスを全国の医療機関を通じて提供すると共に、医療従事者や受検者へのサポートを強化するため、金沢大学認定ベンチャー企業である「キュービクス」と業務提携契約を締結したと発表した。
わが国では2018年から、本格的ながんゲノム医療が始まり、現在では中核拠点病院が13カ所、拠点病院が32カ所、連携病院が235カ所)へと拡大している。一方、遺伝学的検査における保険適用は、22年時点で191疾患と、疾患の特定に至らず不安を抱える患者等は自由診療のため多くの負担を強いられているのが現状となっている。特に、大学病院等で提供される全ゲノムおよび全エクソーム検査ついては、100万円程度の費用負担が必要となる。
同社は、一般消費者向けにゲノム検査サービスを提供して得た知見やノウハウを活かし、長年に渡り最先端医学の実用化に取り組むキュービクスとの業務提携を通じ、これまで医療機関側の負担となっていた遺伝学的検査に伴う研究申請等の各種手続きや、膨大なデータ管理コストを不要とすることで、自由診療においても患者負担の軽減を図っていく。
同社は今後も、プライバシーの保護や倫理的な課題の解決へ取り組むと共に、ゲノムデータをもとに疾患の特定や病態の解明を目指すゲノム医療の進展に取り組んでいく。
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