島津製作所はこのほど、第7回「日経SDGs経営大賞」の「社会価値賞」を受賞した。「社会価値賞」は今回が初めての受賞。「日経サステナブル総合調査」を評価した「SDGs経営編」の格付けでは、星4.5(偏差値65以上70未満)を獲得している。
島津グループは、「科学技術で社会に貢献する」を社是に、経営理念「『人と地球の健康』への願いを実現する」のもと、同グループサステナビリティ憲章を制定している。中期経営計画では同社の目指す姿として、「プラネタリーヘルスの追求」を掲げており、ヘルスケア・グリーン・マテリアル・インダストリーという四つの社会価値創生領域で事業を展開している。
社員が力を発揮できる環境を提供するために、スローガン「Embrace Differences, Include One and All(違いを認め、受け入れよう)」を掲げるDE&I経営と、社員一人ひとりが健康で安全に生き生きと働くことを目指す健康経営を進めている。
また、「島津グループのすべてのステークホルダーの人権尊重が企業活動の根幹である」という認識のもと、「島津グループCSR調達ガイドライン」を制定。その中でも、製品の部品や原材料に紛争鉱物の紛れ込みを防ぐために「OECD(経済協力開発機構)の紛争鉱物デュー・デリジェンスガイダンス」に従っている。
小・中・高校生に「理科や科学に興味を持ってもらう」ことを目的に、2007年から分析計測機器を使った「島津ぶんせき体験スクール」を200回以上実施しており、これまでに約1万人が参加した。また、「島津製作所の森」(京都府南丹市、52ヘクタール)で、従業員やその家族がボランティアとして、環境の保全に取り組んでいる。さらに、スポーツ振興や地域貢献に寄与しています。
社会課題への対応として24年に、メタンガスやCO2など農地由来の複数の温室効果ガスを同時に計測し、カーボンニュートラルの実現に向けた研究を支援する「温室効果ガスアナライザー」を発売している。また、今年には、誤差が100億年に1秒という高精度を誇り、地殻変動の観測などへの応用が期待される「光格子時計」を世界で初めて発売するなど、先端技術を通じて社会課題の解決に貢献している。
同大賞は、国連が定める「持続可能な開発目標(SDGs)」への貢献と企業価値向上を両立した先進企業を表彰するもので、「日経サステナブル総合調査」に基づき、総合的に評価している。その部門賞「社会価値賞」は、「人権の尊重」「社会貢献活動」「労働時間・休暇」「ダイバーシティ」「人的資本経営」への取り組みが優れている企業に贈られる。
同社は昨年、経営トップによる発信や、ビジネスでの貢献、業績などの指標で表彰する「SDGs戦略・経済価値賞」を受賞しました。
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