TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【ブリストル・マイヤーズ ブリン社長】関節リウマチ薬「オレンシア」、2年後に売上高200億円目指す

2010年09月06日 (月)

成長牽引役で国内20位入りへ

ブリン社長

ブリン社長

 ブリストル・マイヤーズのエマニュエル・ブリン社長兼CEOは2日、都内で記者会見し、7月に国内承認を取得した関節リウマチ(RA)治療薬「オレンシア」(一般名:アバタセプト)について、今後2年間で売上高200億円の達成を目指す方針を明らかにした。オレンシアは、同社が日本で初投入するバイオ医薬品となることから、ブリン氏は「オレンシアを成長するための原動力と位置づけ、5年後には国内トップ20入りを果たしたい」と目標を語った。今後、さらに毎年、新製品を上市する計画で、日本でのバイオ医薬品事業を拡大させたい考えだ。

 同社は、2004年以降、抗HIV薬「レイアタッツ」、B型慢性肝疾患治療薬「バラクルード」、大腸癌治療薬「アービタックス」、抗癌剤「スプリセル」の新製品を相次いで発売してきたが、今回、初めての自社バイオ医薬品としてRA治療薬「オレンシア」を国内投入することになった。発売後は、腫瘍・免疫部門のMR約220人体制で販売し、初年度売上高を4億円と見込んでいる。

 オレンシアは06年の発売以降、世界50カ国以上で販売され、グローバル市場で二桁成長が続いており、昨年度売上高は6億0200万ドルを達成した。

 ブリン氏は「日本でも今後2年間で売上高200億円を達成したい」と目標を語った上で、オレンシアを国内成長の原動力と位置づけ、「日本でのバイオ医薬品事業を大きく伸ばし、5年後には国内トップ20入りを果たす」との方針を明らかにした。

 今後も同社は、オレンシアの適応拡大を進める予定で、既に新剤形として皮下注製剤の国内開発が進められている模様だ。さらに現在、臨床開発中のパイプラインに25品目が控えていることから、ブリン氏は「今後1年ごとに新製品を上市していける実力がある」と強調。日本市場での成長に自信を示した。

 オレンシアは、CTLA4とヒトIgG1‐Fc領域の融合蛋白。CTLA4はT細胞補助シグナル分子で、活性化したT細胞で発現し、抗原刺激を受けるとその活性を抑制して、T細胞による免疫応答を収束に向かわせる。リガンドとなるのはT細胞を活性化させるCD28と同一のB7分子群で、CD28に比べてリガンド結合能が高いため、リガンド結合を競合的に阻害して、T細胞の活性を抑制するのが機序。それによって、RA発症に関わるT細胞の活性化やサイトカインの産生を抑えることで、効果を発揮する。

 これまで関節リウマチ治療薬として発売された生物学的製剤は、炎症性サイトカインを標的としていたが、オレンシアはRAの病態の上流に作用し、炎症性サイトカインを産生させないようT細胞の働きを調節する新規作用機序を持つ。



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術