◆被災者の救護活動や診療に奔走する医療従事者、全国の拠点を駆使して、医薬品供給の継続に努める製薬・卸各社の姿は、国民に心強い存在と映っているに違いない。医療関係団体は、応援スタッフを募って支援チームの派遣態勢を整えており、被災地以外の専門職種の活躍にも期待が集まる
◆東京大学名誉教授で高名なマクロ経済学者の宇沢弘文氏は、医療を社会的共通資本として捉え、経済に医療を合わせるのではなく、医療に経済を合わせる考え方を提唱している。今回の大震災で、まさに医療の社会的重要性が再確認された
◆世界に冠たる日本の医療制度を守り、医療水準をさらに高める必要性に異論を唱える意見はない。ただ、方法は様々。政治や行政の議論では総論賛成・各論反対となることもしばしばある。規制・制度の見直しや、医療保険改革などは良い例だ
◆震災以降、国の審議会や検討会の多くが、予定していた会合の開催を相次いで見合わせている。被災者の健康の確保や現地の復興を最優先するのは当然だが、中断が長引けば、十分な審議を尽くすべき重要課題に充てる時間が窮屈になる可能性もある。
医療の社会的重要性を再確認
2011年03月18日 (金)
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