武田薬品は、中国に販売子会社「武田薬品( 中国)有限公司」を設立した。今後、中国子会社「天津武田薬品有限公司」の販売・マーケティング機能を、新販社である武田薬品(中国)に段階的に移管し、2020年に中国売上高750億円の達成に向け、事業基盤の整備を図る。
武田は3月、上海に中国事業を統括する持株会社「武田(中国)投資有限公司」を設立。また、中国での販売力強化を目指し、15年までに、武田(中国)投資の子会社である天津武田の営業人員を、現在の250人から900人まで増員する計画を発表していた。
こうした中、江蘇省泰州市にある特区「中国医薬城」に、武田(中国)投資の完全子会社として、新たに武田薬品(中国)を設立した。天津武田の販売・マーケティング機能を段階的に移管し、販売力強化を図る方針。一方、天津武田は、武田薬品(中国)の設立に伴い、医薬品製造に特化した事業運営を進める。
また、武田薬品(中国)が医薬品輸入・卸販売許可を取得していることから、国内から原薬を輸入し、天津武田で製剤・包装化した製品を製造することに加え、中国国外から完成品を輸入することも可能になった。これによって、中国での医薬品供給に柔軟に対応できる体制となった。
一方、OTC医薬品事業については、新規参入に向け、アリナミンブランドの中国展開を本格的に検討していきたい考え。