荒尾社長、第3の柱に育成

帝人ファーマは17日、痛風・高尿酸血症治療剤「フェブリク錠」( 一般名:フェブキソスタット)を新発売した。荒尾健太郎社長は、13日に都内で開いた記者会見で、「フェブリクの発売で、循環器・代謝領域に参入し、骨・関節、呼吸器に続く、第3の柱として大きく育てたい」と強調。痛風治療薬としてばかりでなく、高尿酸血症を介した各種病態をカバーすることで、フェブリクの育薬に取り組んでいく方針を示した。ピーク時には、国内売上高200億円の達成を目指す。
フェブリクは、帝人ファーマが自社創製し、大型化を見込む世界初の非プリン型選択的キサンチンオキシダーゼ阻害剤。世界で40年ぶりの痛風治療薬で、既に米国・カナダ、欧州7カ国で販売を開始している。一方、国内では、今年1月に「痛風・高尿酸血症」の適応で承認を取得し、17日に新発売した。
荒尾氏は、フェブリクが国内では痛風に加え、高尿酸血症の適応も取得している点を挙げ、「痛風だけでなく、高尿酸血症を治療するエビデンスを、世界に発信していきたい」と語った。4月には営業人員約90人を増員し、フェブリクの営業体制を強化。痛風関節炎の一次選択薬としての位置づけを確立すると共に、高尿酸血症患者の早期治療を実現することで、新たな市場拡大に取り組む。発売3~4年後には国内売上高100億円、ピーク時に200億円の達成を目指す。
今後フェブリクの発売で、骨・関節、呼吸器に続き、循環器・代謝領域に参入し、第3の領域として育成を図っていく。