旭化成ファーマは、開発中のRhoキナーゼ阻害剤「ファスジル」の開発・販売権をめぐる訴訟で、米カリフォルニア州サンマテオ郡地方裁判所が、アクテリオンとその関連会社・役員に対し、総額5億1660万ドルの支払いを命じる第一審判決を下したと発表した。
旭化成ファーマは2006年6月に、米コセリックスに対し、ファスジルに関する開発・販売権を供与するライセンス契約を締結した。しかし、アクテリオンが07年1月にコセリックスを買収。それ以降、コセリックスがファスジルの開発を中止したため、旭化成ファーマが08年11月に、アクテリオンとその関連会社・役員に対して、不法にファスジルの開発を止めさせたことを理由に、損害賠償を求める訴えをカリフォルニア州サンマテオ郡地裁に提起していた。
既にコセリックスに対しては、国際商工会議所から09年12月に、ライセンス契約の違反に基づく損害賠償として、約9100万ドルの支払いを命じる裁定を得て、旭化成ファーマが全額を受領済み。