薬事・食品衛生審議会安全対策調査会は9日、藤本製薬のサリドマイド製剤安全管理手順「TERMS」とセルジーンのレブラミド適正管理手順「RevMate」のについて、運用方法を評価するそれぞれの第三者委員会が提言した改訂内容を概ね妥当とする認識で一致した。催奇形性を有する多発性骨髄腫治療薬の胎児暴露を防止しつつ、患者や医師・薬剤師に過度な負担を求めないようにするため、実態を踏まえて規定を合理化する。
具体的には、妊娠を厳格に確認する必要のない女性患者の範囲を広げるほか、医師が残薬を確認するために患者に求めていた空シートの持参を省略できるようにする。処方・調剤の際に医師と薬剤師が重複する確認項目も修正する方向だ。
ただ、男性患者のルール遵守確認については、医師や薬剤師による説明と役割が重複するとして、患者がメーカーへ直接送付する定期確認の間隔を延ばすことも検討したが、合意には至らなかった。
また、患者団体からは、妊娠の可能性のある女性患者が処方のたびに行うことになっている妊娠反応検査の規定を緩和するよう要望が出たが、結論は出なかった。
厚労省は第三者組織の提言をパブリックコメントにかけた上で、改めて調査会を開いて最終的な改訂内容を固める。