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業界一体となったセルフM推進を

2012年7月20日 (金)

 薬業界ではよく耳にするセルフメディケーションという言葉。一般を対象とした各種調査では、認知度は3~4割といった結果が示されるが、果たして本当に目的や意義を理解しているかというと、多くは「何となく言葉だけは聞いたことがある(知っている)が、詳しい意味は分からない」のが実態とも思える。

 セルフメディケーションという字面からも、漠然とした意味を捉えることができる。ちなみに、WHOの定義では『自分自身の健康に責任を持ち、軽度な体の不調は自分で手当てすること』とされる。これを薬業界から見た定義とするならば『これまでに自分がかかった病気やケガを、医師に治してもらった体験をもとに、軽いあるいは同じような症状なら薬局・薬店、ドラッグストアに行ってOTC医薬品等を購入するなど、自己責任で治療する』――となる。

 高齢化の進展と共に社会保障費、特に医療費が年々増大し、その結果、国家財政の大きな負担となってきた。負担を軽減するために、セルフメディケーションの推進が必要不可欠ということで、これまでにも薬業界の各企業・団体が活動してきた。日本OTC医薬品協会、日本医薬品直販メーカー協議会、全国家庭薬協議会など関係5団体が昨年7月に結成した「日本一般用医薬品連合会」も、その一つ。

 同連合会では、今月開いた代表者会議において、今年度は七つの行動理念に基づき、様々な活動に取り組むことを確認した。▽セルフメディケーションの普及▽家庭薬・一般用漢方薬など伝統的な医薬品の活性化▽効能の拡大▽政策提言の推進▽くすり教育の支援――などの活動計画を策定し、国の保健医療政策にセルフメディケーションが不可欠であることを国民に明確に示すと共に、官民一体となって普及へ本格的に取り組んでいくという。

 医薬品小売業も、生活者の健康維持増進に貢献・寄与するためのサポートを通じて、セルフメディケーション推進の重要な役割を担っている。日本チェーンドラッグストア協会では、これまでも法令遵守の徹底、人材育成、専門家の資質向上などの課題に業界を挙げて取り組んできた。今後はドラッグストアが健康・美容を中心とした生活の利便性に加え、調剤、介護の部分での関わりをより強化することで、「これまで以上に地域社会から高い支持を受ける業態となることが、セルフメディケーション実現に欠かせない」という考えで、今年度も活動を続けている。

 生活者は、単に医薬品を買う場所としての役割を薬局・ドラッグストアに求めているのではなく、今ある症状を改善して、健康を管理する方法を教えてほしいということだろう。メーカー側も、生活者の健康の悩みを解決するという視点で製品を開発・提供できるかが市場拡大には欠かせない。

 これまで製配販それぞれが、セルフメディケーション推進に取り組んでいたが、今後は関連団体をも巻き込んだ一体となった取り組みが、一層望まれる。




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