かかりつけ機能の阻害も
日本病院薬剤師会の川上純一副会長は本紙の取材に答え、薬局の構造規制緩和を受け、大学病院などが誘致に動いている敷地内薬局について、「賛成しかねる」と異を唱えた。病院の敷地内に薬局を設置することは、病院の外来を受診した患者を地域に戻していくという方向性に逆行するだけでなく、「国を挙げて進めている外来や入院医療の機能分化の障壁となる」と指摘。また、病院から地域に戻った患者を連携してケアしなければならない、かかりつけ医、かかりつけ薬剤師の機能にも「良い影響を及ぼさない」と強調した。いずれも「日病薬としての見解」としたが、「個々の会員施設には問わない」との立場を示した。
敷地内薬局誘致の問題をめぐっては、日本薬剤師会が「医薬分業の趣旨に反する」、厚生労働省が策定した「患者のための薬局ビジョン」に「逆行している」などと反対しているが、川上氏は、国が進めようとしている医療提供体制の構築の観点から反対する考えを示した。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。