◆個人情報保護法の改正を受けた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の最終改正案がこのほどまとまった。紆余曲折を経て最終的には現行指針をほぼ踏襲する格好になったが、一方で別の課題が浮き彫りになったように思える
◆それは医療関連法規に対する医療界の関心の低さだ。後ろ向き観察研究であっても患者から直接同意を得るよう求めた同倫理指針改正の中間取りまとめ案が提示されて初めて、医療界が慌てて陳情を強めた経緯がある
◆この動きに対し、ある大学の法学部教授が「法律が求める厳格な対応を指針レベルでねじ曲げようとしている。医療界の実情を反映した対応が必要なら、別途新たな法律を作るように働きかけるのが筋ではないか」と激高して語る姿を先日、目の当たりにした
◆医療に通じた法律家や、法律に通じた医療者が日本にはあまりいないことが問題の背景にあるようだ。今回のドタバタ劇を教訓に、医療界は関連法規の重要性を改めて認識し、それを研究し発展させる人材の育成に取り組んではどうか。
医療関連法規への医療界の関心
2016年12月21日 (水)
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