エーザイと米バイオジェンは、軽度・中等度アルツハイマー病(AD)患者を対象とした経口βサイト切断酵素(BACE)阻害剤「エレンベセスタット」の第II相試験「202試験」について、安全性・忍容性を示し、アミロイドPETによる脳内アミロイドβ(Aβ)レベルの統計学的な有意な減少を示したとの速報結果を発表した。探索的評価項目である臨床症状評価スケール「CDR-SB」では、統計学的な有意差を示すことはできなかったが、臨床的に重要な変化と考えられる数値的な悪化抑制が観察された。BACE阻害剤による脳内Aβの現象に対する有意な効果を確認した初の結果となった。
同試験は、軽度・中等度AD患者70人を対象とした第II相プラセボ対照二重盲検並行群間比較無作為化試験で、18カ月間の投与期間でエレンベセスタット5mg投与群、15mg投与群、50mg投与群、プラセボ投与群の4投与群に割り付けられた。5mg投与群、15mg投与群の半数以上の患者は投与期間中に50mg投与群に移行した後、3カ月以上投与された。当初からの50mg投与群と合わせた全50mg投与群38人の平均投与期間は約11カ月。
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