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JAHI、健康延伸活動に期待

2018年10月5日 (金)

 超高齢社会および人口減少時代を迎えているわが国において、これまでの社会保障制度や医療制度を維持させるために最も注目されている一つである、“ヘルスケア産業による「健康寿命延伸」”。9月7、8日の2日間にわたって東京神田駿河台の明治大学駿河台キャンパスを会場に開催された第2回日本ヘルスケア学会年次大会および日本ヘルスケア協会(JAHI)活動発表会でも、「ヘルスケアが拓く健康寿命延伸社会」がメインテーマに掲げられた。

 JAHIは2015年11月に、国策として掲げられた“国民の健康寿命延伸”を実現するために、国民の健康およびヘルスケアに関係する学識経験者や有識者らの力を得て、ヘルスケアに関する業界が集った組織として設立された。ヘルスケア産業の振興を基本に据え、健康寿命延伸、健康寿命延伸産業の育成を掲げた日本再興戦略を実現する民間団体として取り組みを進めてきた。現在のJAHIには、ヘルスケア領域にどのような産業的な課題があり、その解決にどのような条件整備が必要かを担う日本ヘルスケア産業協議会傘下の18部会と、それらの活動にエビデンスを提供する日本ヘルスケア学会の10研究会がある。

 今回の第2回年次大会は、これら各部会・研究会がこれまでの活動成果を発表。参加者が、ヘルスケア産業による「健康寿命延伸」に関する知見や試み等を共有する場になった。

 スイッチOTCやヘルスケアの職能に関する研究会や、スマイルケア食、セルフチェック、AED機器推進、ペットとの共生によるヘルスケアといった各部会などJAHIの取り組みをはじめ、現在のわが国では健康寿命の延伸に向けた取り組みが各方面で進められている。わが国は世界有数の長寿国であることは間違いないが、その一方で平均寿命と健康寿命の差が、男性で約9年、女性で約12年あまり存在することが問題視されているからだ。

 例えば、日本整形外科学会が取り組む“ロコモティブシンドローム”(ロコモ)の啓発活動なども健康寿命延伸に向けた活動の一翼を担っているといえよう。同学会は07年にロコモの概念を提唱し、10年には「ロコモチャレンジ!推進協議会」を設立してロコモの治療・予防の重要性を発信してきた。その成果は着実にあらわれ、ロコモ認知度調査の最新結果を見ると、全体では48.1%、70歳以上女性では76.4%と確実に浸透している。

 こうした各方面での健康寿命延伸に向けた取り組みや活動が、今後もさらに実り多きものとなることを願いたい。その結果、健康寿命が延び、元気でアクティブな高齢者が当たり前となった社会が到来すれば、超高齢社会や人口減少など人口構造の変化がもたらす様々な影響、あるいは現時点で懸念されているような事柄にも十二分に対応していけるのではないだろうか。




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