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【2018年回顧と展望】新たな局面を迎えた流通改善‐薬卸連専務理事

2018年12月26日 (水)

日本医薬品卸売業連合会専務理事 山田耕蔵

山田耕蔵氏

 医薬品卸業界の1年を振り返り、2019年を展望したい。

 紙幅の都合上、流通改善ガイドライン、消費税引き上げに伴う薬価調査・薬価改定、IFPW(国際医薬品卸連盟)、医薬品卸に係る規制等の見直しを取り上げさせていただく。

流通改善ガイドライン

 本年1月に、いわゆる「流通改善ガイドライン」が厚生労働省医政局長と保険局長の連名通知として発出された。国が主導し、流通改善に本格的に取り組むために策定されたものであり、薬卸連では、全国を7地区に分け、「流通改善ガイドライン説明会」を開催した。その際には、独禁法などに詳しい弁護士に同席いただき、会員卸各社が自主的に当該ガイドラインを受け止め、コンプライアンスを徹底しつつ、流通改善に積極的に取り組むよう求めた。

 今月初めの流通改善懇談会においては、18年度上期の流通改善の進捗状況や流通改善ガイドラインの評価について説明があり、今後に向けた課題などについて意見交換が行われた。流通改善ガイドラインの進捗状況やその評価については種々ご意見があろうが、すべての流通関係者が当該ガイドラインの遵守に真摯に取り組み、今後の課題を共有しながらさらに努力をしていくという姿勢は、流通改善が新たな局面を迎えたことを象徴している。

 19年は、10月に消費税の引き上げが予定されており、本稿執筆時には決定していないが、同時に薬価改定が行われる可能性が高い。そうなると近年例のない年度途中の薬価改定となり、価格交渉への影響のほか、仮需の発生や急配・返品の増加など、医薬品流通に混乱が生じかねない。そうした状況を回避し、流通改善ガイドラインの遵守をさらに徹底できるか、医薬品卸はもとより、流通関係者の対応が問われる年になる。

消費税引上げに伴う薬価調査・薬価改定

 19年10月に消費税が8%から10%に引き上げることが予定されており、中央社会保険医療協議会において、薬価調査を実施する方向で取りまとめが行われた。これを受けて、薬卸連はあくまで消費税引き上げ分を薬価に適切に転嫁することを前提に本年9月の薬価調査に協力した。

 その後、中医協においては消費税引き上げに伴う薬価改定について審議が進められ、今月半ばには消費税引き上げに伴う薬価改定の骨子が取りまとめられた。

 そこでは、「今回の改定は、19年10月に予定されている消費税率の引き上げに伴い、適正な消費税の転嫁を行う観点から市場実勢価格を踏まえて薬価改定を行うものであり、通常の薬価改定とは異なる臨時的な改定」と位置づけられており、中医協における製薬企業団体や薬卸連の意見陳述も踏まえた内容になっている。

 先ほど流通改善への影響について懸念があるとしたが、骨子においては、「今回の改定が通常の薬価改定とは異なる臨時的な改定であることや近年例のない年度途中の改定になり得ることに鑑み、厚生労働省は医療現場の負担や円滑な流通の確保に十分留意した上で改定に取り組むこととする」とされており、ぜひ医薬品流通に混乱が生ずることのないようお願いしたい。

IFPW(国際医薬品卸連盟)

 本年10月には米国ワシントンにおいてIFPW総会が開催された。日本からは、同伴者を含め57人が参加し、テーマである「効率的な医療提供パートナー」について活発な討議が行われた。総会の最後には、次期開催が決定している20年東京総会へ向けてのプロモーションビデオが上映され、好評を博した。また、総会に先立つ理事会において、次期IFPW会長に鈴木卸連合会会長が就任した。

 19年は、20年のIFPW東京総会に向けて準備を本格化させることとしている。

医薬品卸に係る規制等の見直し

 昨年発生したC型肝炎治療薬の偽造品の流通事案について、当面、速やかに対処すべき事項に関する改正省令が本年施行されたが、その後も医薬品卸に係る規制等の見直しが進められている。本年9月には医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドラインについて厚生労働省医薬・生活衛生局長通知が発出された。さらには、厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会において、医薬品卸売販売業者の規制のあり方についても検討が進められている。

 19年は、製薬企業等とも連携しつつ、これらについて適切な対処が求められる。




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