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【2021年年頭所感】「かかりつけ」として責任果たす‐日薬会長

2021年01月12日 (火)

日本薬剤師会会長 山本信夫

山本信夫氏

 新年あけましておめでとうございます。

 昨年は新型コロナウイルス感染症対策で明け暮れた1年でした。思い返せば、1月に日本国内で最初の感染者が発生後、2月のダイヤモンド・プリンセス号、日本国内でのパンデミックの発生、緊急事態宣言、第2波、第3波等の到来があり、現時点でも予断を許さない状況が続いております。こうした中で、薬剤師・薬局には、感染防止に取り組みながら国民への環境衛生の普及・啓発、地域の医薬品提供体制を維持することが求められています。

 また、昨年は改正医薬品医療機器等法の一部が9月に施行され、薬局の定義が改正されました。改正法では、これまでの調剤を行う場所という定義から、薬局は調剤のみならずOTC医薬品を含めたあらゆる医薬品を取り扱う場所であり、服薬指導などの薬学管理を行う場所であることが明確にされました。

 今回の改正は、これまで地域で実践されてきたことが具現化されたものと言えます。住民・患者から信頼されて選ばれる「かかりつけ」としての機能と役割を充実・強化し、「地域包括ケアシステム」の構築に向けてその一翼を担うべく努めていきます。

 一方、政府では昨年9月に安倍政権から菅政権にバトンタッチされ、「デジタル化」「規制改革」という言葉が繰り返し取り上げられるようになりました。薬剤師・薬局については、オンライン服薬指導に関するルールの見直し、OTC医薬品の販売における薬局・店舗販売業における専門家の常駐の考え方、電子処方箋の推進のための整備などが挙げられます。

 当然、これらの改革は単にアナログがデジタルに変わったのではなく、「モノからヒトへ」の流れの中で、薬剤師がなすべき責任を的確に果たすことが可能となり、薬剤師・薬局が行っている業務を円滑化し、より進めやすいものにするものでなければなりません。

 その上で、住み慣れた地域で、国民が安全に、安心して医薬品を使うことができるよう薬剤師・薬局には、医薬品の使用状況を一元的・継続的に把握し、薬物治療の責任を全うできる環境を整えることが求められているものと考えています。

 薬剤師が専門職としての矜持を持って、社会のニーズに応える医療人となるべく力を尽くしていきます。



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