◆厚生労働省の「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」が意見を整理した。内容は広範に及ぶが、薬学の将来に重要となる教育カリキュラム、研究、大学院に関する指摘に目新しいものはなかった。ずっと言われてきた問題が解決していないことの裏返しと言えるかもしれない
◆日本薬学会の次期トップが本紙インタビューで博士課程進学者の減少に警鐘を鳴らし、薬学教育や研究体制の維持が危機に瀕していると危機感を露わにした。「きれいごとは言っていられない」とまで発言するなど相当な危機感がうかがえる
◆ただ、これは薬学教育6年制が抱え続ける悩ましい問題でもある。臨床に強い薬剤師養成と研究のバランスについては6年制開始時から議論が尽きない
◆一つの答えが国公立の6年制一本化だろう。まだ模索段階だが、やじろべえのようにバランスが傾いたら修正するというだけでは将来の薬学を担う人材という幹が育たない。薬学会次期トップのメッセージを機に、薬学関係者が真剣にこの問題に向き合う時ではないか。
薬学教育や研究体制の維持に危機感
2021年03月01日 (月)
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