
ラファエル・マリアーノ・グロッシーIAEA事務局長(右)、後藤禎一富士フイルムホールディングス代表取締役社長・CEO(左)
富士フイルムは6月29日、国際原子力機関(IAEA)と医用画像技術・人材育成を通じたがん医療の基盤強化に向けた協力を合意したと発表した。同社は今後も、新興国における医療課題や現場のニーズに則した支援の実績と知見を生かし、がん医療分野へのさらなる貢献を目指していく。
今回の協力は、IAEAが推進するがん対策の国際的な取り組み「Rays of Hope」のもと、低・中所得国を中心に、がんの早期発見や適切な診断を可能にする医療体制を整備することを目的としている。具体的には、早期の医用画像診断の重要性に関する啓発活動の展開、医療従事者の育成のための教育・トレーニングの実施、同社の医療機器およびソフトウェアの提供などを通じた、医療の質とアクセスの向上を推進していく。
また同社は、IAEAが各国に保有する教育・診療拠点(アンカーセンター)と連携し、同社の医療機器や関連技術の導入支援に加え、医師や診療放射線技師を対象としたトレーニングプログラムの展開にも取り組む。さらに、医用画像分野における研究活動や診断精度の向上に資する活動にも協力し、がん医療の体制確立に取り組んでいく。
世界では、医療機器や専門人材の不足などにより、がんの早期発見や適切な診断・治療を受けられない地域が多く存在している。IAEAは、放射線医療分野における国際機関として60年以上にわたり各国のがん医療体制の強化を支援しており、近年は「Rays of Hope」イニシアチブを通じてその取り組みを加速させている。
同社はこれまで、マンモグラフィをはじめとする医療機器の提供やトレーニング活動を世界各地で展開してきている。また今年度には、IAEAの支援のもと、同社のマンモグラフィがアフリカ26カ国の医療機関に導入される予定となっている。
同社代表取締役・CEOの後藤 禎一氏は、「今回、IAEAとの協力により、医用画像技術と人材育成の両面から、がんの早期発見と診断体制の強化に寄与できることを大変意義深く感じています。今後も様々な医療現場のニーズに応え、検査の効率化と医療の質の向上を図ることで、人々の健康の維持・増進に貢献していきます」とコメントしている。
IAEA事務局長のラファエル・マリアーノ・グロッシー氏は、「IAEAは、「Rays of Hope」イニシアチブを通じて、特に低・中所得国におけるがん医療サービスへのアクセス拡大を推進しています。今後、富士フイルムの医用画像および人材育成に関する専門性と、IAEAのグローバルネットワークを組み合わせることで、がんの早期発見と正確な診断の強化に向けた取り組みをさらに加速させていきます」としている。
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