認知症領域ではエーザイが注目されている中、大塚製薬が存在感を高めている。アルツハイマー病(AD)において家族ら介護者の大きな負担となっている不穏な行動や暴言を抑える治療薬として「レキサルティ」(一般名:ブレクスピプラゾール)が10月31日に日本で承認申請が受理された。承認されれば、同適応を持つ治療薬は日本で初めてとなる。また、11月8日にはアイ・ブレインサイエンスから日本初の認知症診療に用いる神経心理検査用プログラムとして承認を受けたと発表があった「ミレボ」は、保険適用を経て、大塚が販売することになっている。同機器は、簡便に実施できるため医師ら検査者の負担軽減と共に客観性ある評価を可能にする。いずれもAD治療のアンメットニーズに応えるものだ。
簡便な神経心理検査も
「レキサルティ」は、同社が創製した統合失調症などの治療に用いられる治療薬で、同社の成長を牽引するグローバル戦略品の一つ。ADに伴う暴力等などの行為は「アジテーション(攻撃的行動および言動、非攻撃的行動の亢進、焦燥を伴う言動等)」と呼ばれ、アジテーションの適応を追加する承認が5月に米国で下りている。
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