「東京開催」「夏開催」へ移行してから3回目となる第24回JAPANドラッグストアショーが8月30日から9月1日にかけて開かれ、盛況裏に終わった。開催直前に発生した台風の影響を受け、来場できない人が一部いたものの、来場者数は会期3日間の合計で9万7944人(1日目2万3767人、2日目3万3199人、3日目4万0978人)に達した。この数字は、前回の5万8872人から4万人近い増加となった。
来場者数の内訳では、ビジネス来場者が2万6454人(うち海外来場者462人)となった。前回よりも減少しているが、台風の影響が大きかったと見られる。一方で、一般来場者は7万1490人となり、前回の2万9377人から大幅に増加した。割合で見ても、今回は一般来場者が73.0%(前回49.9%)を占めており、東京開催、夏開催が一般の人にも浸透してきていると言えるのではないだろうか。
さらに細かくビジネス来場者の内訳を見てみると、ドラッグストアが6.2%、薬局・薬店が2.5%、小売業が11.8%、商社・卸売業が21.1%、メーカーが35.4%、専門家が0.7%、官庁・団体が0.8%、学校関係が0.2%、学生が0.4%、その他が20.9%で、メーカーや商社・卸売業の来場者が中心となっている。海外来場者は韓国が29.0%、中国が22.7%で、この2国で半数超を占めた。
今回は、メインテーマに「これからの多様性のある社会に向けたドラッグストアの挑戦―自分にあったセルフメディケーションを探して」を掲げ、出展社は385社1280小間に及んだ。
工夫を凝らした各社ブースは盛況で、通路幅を広くしたことで混雑緩和にもつなげた。食事・休憩スペースを増やしたことは夏休みの家族連れに好評で、実行委員長をはじめとする関係者の尽力が実を結び、来場者を大幅に増やしたと言えよう。
メインテーマの中に「多様性」を盛り込んだ今回、前回に引き続き設置されたフェムケアゾーンでは、出展者数・出展小間数ともに増加し、より注目を集めていた。フェムケアの重要性についての認知拡大を目指し、頑張る女性に向けて自分らしく毎日を過ごせるよう様々なプレゼンテーションプログラムが実施されるなど、早くも同ショーの目玉企画として定着してきているように見受けられた。
来夏に開催予定の次回ドラッグストアショーは、25回目に到達する。業界関係者らの高い関心に加え、一般の人にとっても「訪れてみたい」「家族で楽しみたい」場として定着しつつあることは、今回の来場者数が示していると思う。
ドラッグストアの機能や役割を一般に知ってもらう絶好の機会とも言える同ショー。次回以降、どのように進化していくのか注目したい。