米国のアボットは7月1日、多がん種早期検出(Multi-Cancer Early Detection: MCED)に関する血液検査「キャンサーガード」の、日本国内での提供を開始すると発表した。これにより日本は、米国以外で同検査を自社提供する初めての国となる。
同検査は、既存のがん検診に代わるものではなく、それらの補完を目的としているため、医療機関はその検査の目的や結果の解釈を十分に説明することが義務付けられている。
同検査では、1回の採血により50種類のがん種およびサブタイプのバイオマーカー(がん細胞由来のDNAおよび蛋白質)を検出し、医療従事者による評価の参考となる情報を提供する。
同検査は、主要な学術研究機関と連携して実施された約10年にわたる研究開発の成果に基づいている。2万例以上を対象とした複数の臨床研究が実施されており、その中にはMCED検査を評価した前向き研究であるDETECT-A試験が含まれている。
開発研究において同検査は、次の結果が報告されている(特定の臨床研究における試験データ)
▽偽陽性や不必要な追跡検査を最小限に抑えることに役立つ特異度:97.4%
▽乳がんおよび前立腺がんを除く対象がんにおける感度:64.1%
▽死亡率の高い6種類のがんに対する感度:肝胆道がん80%、膵臓がん78%、胃がん73%、卵巣がん71%、食道がん63%、肺がん63%
同検査は現在、日本国内の提供医療機関を通じて自費診療として提供されている。今後数カ月のうちに、取り扱い医療機関はさらに拡大する見込みとなっている。
アボット・キャンサー・ダイアグノスティクスの日本カントリーマネージャー、ステファン・ペレ氏は、「がんは日本において依然として多くの患者さんとそのご家族に影響を及ぼしています。今回の技術提供を通じて、がんの早期発見に関する研究の進展に寄与し、医療従事者による適切な判断を支援することを目指しています」と述べている。
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