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【手足口病】過去11年で最多発生‐西日本で増加

2010年5月10日 (月)

 乳幼児を中心に流行する手足口病が、例年に比べ多く報告されている。今年の第15週(4月12~18日)は、過去11年間の同時期としては最も多い。また、中枢神経系の合併症を引き起こす割合が高いエンテロウイルス71(EV71)が、半数の検体から分離されていることや、流行のピークが夏季ということもあり、厚生労働省や国立感染症研究所は注意が必要としている。感染症週報の2010年第15週で紹介した。

 感染症発生動向調査の小児科定点(全国約3000カ所)からの手足口病の発生報告によると、今年第15週の報告数はは定点当たり0・55(報告数1673人)で、3週連続増加した。これは、00年以降の11年間の同時期の中では最も多い。

 都道府県別では愛媛県(4・00)、福井県(3・14)、広島県(2・78)、鳥取県(2・53)、鹿児島県(2・36)、岡山県(1・85)、山口県(1・51)の順で、西日本が比較的増加している。第1~15週までの15週間の定点当たり累積報告数は4・09(累積報告数1万2398人)で、中国地方を中心とした西日本で報告数が増加している県が多い。

 累積報告数の年齢別割合を見ると、中心は例年通り5歳以下の乳幼児だが、今年は3歳以下で全体の70%以上を、また5歳以下で全報告数のほぼ90%を占めている。

 第1~15週までの、手足口病由来ウイルス分離・検出報告数はまだ38件だが、EV71が52・6%(20件)と最多で、04年以降では最も高い割合となっている。

 手足口病は、口腔粘膜および手や足などに現れる水疱性の発疹を主症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に主に夏季に流行する。病原ウイルスは主にコクサッキーウイルスA16(CA16)、EV71。

 臨床的特徴は、感染から3~5日の潜伏期間の後に、口腔粘膜、手掌、足底や足背などの四肢末端に、2~3mmの水疱性発疹が出現する。発熱は約3分の1に認められるが軽度で、高熱が続くことは通常はない。基本的には、数日間のうちに治癒する予後良好の疾患。

 しかし、稀だが髄膜炎、小脳失調症、脳炎などの中枢神経系の合併症などのほか、心筋炎、急性弛緩性麻痺などの多彩な臨床症状を呈することがある。特にEV71の場合は、中枢神経系の合併症を引き起こす割合が高いことが明らかとなってきている。

 感染症週報では、「手足口病の流行のピークは夏季であり、今後さらに患者数が増加してくるものと考えられる」としている。さらに、手足口病の患者由来検体からEV71が検出される状態が続いており、今後患者発生数の増大と共に、中枢神経系の合併症発生例の増加が懸念されるとし、「今後とも手足口病の推移と発病者由来検体からのウイルスの検出状況には注意が必要」と、関係機関に注意を喚起している。




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