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変革期の日薬の姿勢はどこに

2007年10月3日 (水)

 日本保険薬局協会と日本ジェネリック医薬品学会(GE学会)が9月25日に共同記者会見を開き、10月1日から1カ月間を「ジェネリック医薬品普及強化月間」と定め、ジェネリック医薬品(GE薬)の普及啓発に向けた様々な活動を展開すると正式に発表した。

 これに先立ち、厚生労働省医政局経済課では「新医薬品産業ビジョン」で示された、GE薬シェアを30%に高める目標に向け、使用促進のためのアクションプランを作成していることが明らかになった。プランは医薬食品局、保険局、医政局の各局の取り組みを横断的にまとめ、10月にも公表され、都道府県ごとの取り組みを含め、一部は年度内に開始されるという。同協会の取り組みは厚生労働省の「本気」ともマッチし、タイムリーであろう。

 また同月間は、GE薬使用推進を目指す「GE学会」と連携すると共に、月間で企画されている市民向けシンポジウムは、厚労省や健康保険組合の後援を得て大手新聞社が主催するが、同協会も医薬工業協会やGE学会と協賛する形をとる。このように月間は、多くの関係団体、諸機関等を巻き込んだものであり、同協会の独走性を薄めつつも、GE普及のリーダーとして「本気」を滲ませる。

 かつて日本薬剤師会代議員会では、盛んに「代替調剤」の要求があり、執行部側からは、代替の意味と、それに伴う「備蓄」リスクの説明がされた。この時点での代議員からの要求は、「医療の選択は患者側にある」という大前提を横に置き、現在ある在庫処理を目指した意見が大半。かみ合わない論議がされていたのを思い出す。

 現在、医療費削減、GE薬普及推進という、相変わらずの財政主導の医療政策の中、その流れを受けて“代替調剤”が叶い、さらに強力に推し進める方向性がはっきりしている。改めて備蓄増というリスクを突きつけられている。

 その中で同協会はGE学会と協力、学会作成の“揃えるべき医薬品のリスト”を参考に、代替の前提となる在庫300品目を一つの目安に備蓄拡充を目指す。達成店舗には“ゴールドステッカー”が煌めく予定だ。

 日薬も厚労省医政局経済課とのヒアリングの中で、「GE薬普及の足を引っ張るものではない」と見解を示し、現状調査の持続実施、昨年末に「医薬品データシート検索」を公開した。が、夏の選挙をはさみ、特に目立った動きはない。残念ながら、同協会の機動力をみるに、表面的には、日薬がリーダーシップを発揮し、GE薬の普及に努めているとは映らない。

 さて、わが国は前代未聞の首相交代劇の中、「背水の陣内閣」が発足した。追い上げる新勢力と対峙し、かつ協力関係を模索しつつ山積する難題に取り組む。その中には小泉内閣以来の“医療費削減”も焦点のまま残っている。外目に“調剤”がターゲットになる条件は揃っている。

 明治7年以来、“分業法”も手にできず、今夏、遂に薬剤師議員も失った。未だ診療報酬の点数で薬局自体の存在が左右されかねないことに変わりない。

 いずれにしても薬局・薬剤師が生き残るには、国民に必須であると深く認識されることが要件。従って外に向けては、分かりやすい施策と実行、一方で若者離れの中、会員の意向反映と共に、時に対峙する大義実行が望まれよう。




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