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専門性を発揮する環境整備を

2015年9月4日 (金)

 一昨年に閣議決定された「日本再興戦略」に示された新たな仕組みづくりの構築。その一つが『薬局を地域に密着した健康情報の拠点として、一般用医薬品等の適正な使用に関する助言や健康に関する相談、情報提供を行う等、セルフメディケーションの推進のために薬局・薬剤師の活用を促進する』──ということ。現在、厚生労働省では「健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会」を通じ、仕組み等の具体化に取り組んでいる。

 同検討会は、これまで5回にわたり開かれているが、薬局・薬剤師の機能、意義や役割、取り扱い品目など薬局が備えるべき基本的機能はもとより、地域での健康づくり支援に向けた多職種や関係機関との連携など、実に細かな要件が討議されている模様だ。その中では、利用者が気軽に相談できるように、健康づくり支援薬局(仮称)であることを具体的に示す必要性も挙げている。ハード面はともかく、接客も含めたソフト部分の評価は難しいと思われるが、今後どういう基準づくりがなされるか。週明けに予定される第6回の検討会の経過も注視したい。

 ドラッグストアを“地域で頼れる健康ステーション”とすべく、様々な施策を進める日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)。今後、同業・他業態を問わず競争激化が進む中で、「狭小商圏型ドラッグストアがますます求められる」と指摘する。地域の各家庭や一人ひとりの来店客に対応し、それぞれの個別な要望や要求に的確に応えられる機能を備えることで、セルフメディケーション推進を支援し、さらにはドラッグストアの新たな成長を目指す考えだ。

 JACDSでは、店舗に常駐する薬剤師や登録販売者など専門家を有する特性を十分に発揮するためには、時代が求めるニーズに対応した専門性が要件になると指摘する。その中では「顧客の話を親身に聞ける能力、適切な態度で接することができる能力」を挙げるが、これには常に相手目線で、相手の立場に立って判断できる能力が必要であり、適切な受診勧奨を行うためにも不可欠な要素といえる。

 一つの例として、城西大学薬学部では4年生を対象に、ドラッグストア店舗でのインターンシップを取り入れている。毎年8月に5日間の就業体験を行うが、研修を終えた学生からは、「OTC医薬品だけでなく薬剤師の取り扱う商品が多岐にわたり、的確な応対のためには商品知識も必要で、コミュニケーションの大切さや薬剤師の業務など、これまでのイメージが大きく変わった」との声が毎年多く聞かれている。

 5年次からの薬局実習では、OTC販売に関してなかなか十分な実習ができない背景もあり、こうした取り組みがさらに広がることも、セルフメディケーション推進には大切な要素だろう。




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