◆官公庁の一部の食堂には自給率が表示されている。国内の食糧自給率が低下していることは知っていたが、かき揚げ丼46%、焼き魚定食40%など、慣れ親しんだ和食メニューでの低さを目の当たりにすると不安を感じる
◆今、国内で自給できるのは米、野菜、卵など一部の食品だけという。問題だと言われ続けながらも、食料の内外価格差から輸入は拡大し、その傍らで国内の農業は衰退していった。こうして生産基盤がいったん失われれば、将来にわたり自給率確保は難しくなる
◆命をつなぐ大切な産業である医薬品はどうか。国内で開発や生産の基盤を確立せず、人材やノウハウの海外流出が問題視されている光景は、食糧自給が辿った道と重なる。このまま、国内での開発基盤は衰退してしまうのか
◆2006年の医薬品売り上げ世界ランクでは、上位50品目のうち、日本メーカーが開発した医薬品が8品目だった。この結果から「日本は創薬立国たり得る」と開発力の高さを評価する声もある。「日本発」の重みをもう一度見直し、日本の優れた研究能力を実用化につなげる体制整備を目指してもらいたい。
自給率低下を他山の石に
2008年03月07日 (金)
‐AD‐
この記事と同じカテゴリーの新着記事
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
企画
寄稿