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101兆円の有効活用と使途透明化を

2019年3月8日 (金)

 2日に2019年度予算が衆議院で可決し、日本国憲法第60条の規定によって18年度内の成立が確実となった。臨時・特別の措置2兆0280億円を含む一般会計金額は101兆4571億円となり、初めて100兆円の大台を突破した。

 外務省の資料によれば、アメリカの19年度予算教書は、歳入3兆4220億ドル(1ドル110円換算で376兆4200億円)、歳出4兆4070億ドル(484兆7700億円)規模というから、アメリカと比べると見劣りするのは致し方ない。歳入と歳出で違う1兆ドル(110兆円)が財政赤字だ。赤字額だけで日本の国家予算を上回るのだから桁違いである。

 歳入の内訳を見ると、租税・印紙収入が62兆4950億円(61.6%)、公債金32兆6605億円(32.2%)、その他収入6兆3016億円(6.2%)となっており、相変わらず公債が3分の1を占めている。

 歳出では、政策的経費である基礎的財政収支対象経費が77兆9489億円(76.8%)、国債費23兆5082億円(23.2%)であり、社会保障関係費は34兆0593億円(33.6%)と3分の1だが、地方交付税交付金等を除いた一般歳出61兆9639億円(61.1%)に占める割合は55.0%に達する。

 厚生労働省の一般会計予算は32兆0358億円で、そのうち社会保障関係費は31兆5937億円である。内訳は、年金12兆円、医療12兆円、介護3.2兆円、福祉等4.3兆円である。

 9項目ある主要事項のうち関連する第3の「安心で質の高い医療・介護サービスの提供」の中身を見ると、質が高く効率的な医療提供体制の確保に1306億円を投入し、新規の「薬剤師・薬局の機能強化・連携体制の構築」も予算化された。

 医療分野のイノベーション推進等は1346億円が計上され、特に医療系ベンチャーの振興として、医療機器開発推進研究事業や臨床研究・治験推進研究事業を盛り込み、各国に遅れていたベンチャー振興施策を加速させる。

 医療分野の研究開発促進では、オールジャパンでの医薬品創出103億円、オールジャパンでの医療機器開発30億円、革新的医療技術創出拠点39億円、再生医療実現34億円、疾病克服に向けたゲノム医療実現46億円など9プロジェクトが進められる計画である。

 国家予算は財務省をはじめとする行政のものではなく、国民のものである。規模が大きくなって政策内容がいかに素晴らしいものでも、有効に実行されなければ全く意味がない。今年は消費税も上がることが予定されている。納税しているのは国民や企業である。参議院でも議論されるだろう統計不正問題も出現した今こそ、ムダを排除して使い途を明確にして、国民に貢献し、国民が納得する政策の展開を期待する。




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