◆日本の製薬企業がアジアに狙いを定め始めた。最大の標的は世界第2位の中国市場だ。アステラス製薬はアジア・オセアニアの一部だった中国を独立した事業地域として昇格。エーザイは欧米と同時期に新薬を投入し、蘇州に新工場を設立するなど日米に続く第3の市場に育成する。市場開放下で欧米企業に対抗していく姿勢だ
◆東南アジアは海外大手も未開拓で日本企業にも勝機がある。大塚製薬、大日本住友製薬、田辺三菱製薬、Meiji Seika ファルマに加え、後発品メーカーも現地に事業基盤を構築する
◆アジアを欧州のように一つの市場にできるか。アジア規制調和の実現が勝負の鍵を握る。日本主導で各国の規制当局間の新薬承認審査プロセスを共有化する取り組みも始まっている
◆グローバル化の波に翻弄され、後手の対応に回ってきた平成年間を教訓に、令和時代は日本が持つ技術や製品、制度を国際標準にしていく攻めの姿勢が必要になる。地の利が生かせるアジア市場で勝つための知恵を絞り、日本旋風を巻き起こしてほしい。
アジアで勝負
2019年05月10日 (金)
‐AD‐
この記事と同じカテゴリーの新着記事
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
寄稿