◆スマートフォンなどで起動し、患者の生活習慣の改善などを支援する治療アプリ。新たな治療手段の一つになり得ると注目を集めているが、課題もある。このほど名古屋市で開かれた日本医学会総会で東京大学の脇嘉代氏は「利用継続率が低い」と問題を指摘した
◆米国ではアップル社提供のモバイルアプリ開発基盤「リサーチキット」をもとに2015年3月以降、糖尿病や心血管疾患など5疾患の治療アプリが開発された。多数の患者がダウンロードしたが、30週目には利用率はほぼ0%になった
◆日本でも脇氏らが糖尿病を対象にしたアプリを開発。581人が臨床研究に参加しアプリを使い始めたが、30週目には利用率は10%に低下してしまったという
◆薬物療法でも依然として服薬継続率の向上は大きな課題だ。治療アプリといえどその問題から逃れられないことが分かってきた。人が介在して効果的な声かけを行うなど、対人業務と治療アプリをいかに上手く組み合わせるかが、今後の課題解決策の一つになるかもしれない。
「治療アプリ」の利用継続率
2019年05月15日 (水)
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