2型糖尿病に対する初の経口GLP-1受容体作動薬を米FDAが承認

2019年10月09日 (水)

この記事は2019年10月09日に配信された記事です。
配信日から2年以上経過している為、最新情報ではない可能性があります。

FDA

 米食品医薬品局(FDA)は9月20日、Rybelsus(一般名セマグルチド)経口錠を承認した。非注射製剤のグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬としては米国で初めての承認となる。

 承認用量は7mgと14mgで、成人2型糖尿病患者の血糖コントロール改善を目的に食事療法と運動療法に上乗せして処方すべきとされており、1日の最初の飲食または服薬の30分前に4oz(約118mL)未満の常水で服用することになっている。

 承認の根拠となった有効性と安全性のデータは、9,543例を対象とした複数のPIONEER試験から得られたものである。2件のプラセボ対照試験では、Rybelsusは単独でHbA1cをプラセボよりも有意に低下させることが示された。投与後26週時点で、Rybelsusを1日1回7mg服用した患者の69%と14mg服用した患者の77%でHbA1cが7%未満に低下したのに対し、プラセボ服用患者では31%だった。報告の多かった副作用は、悪心、下痢、嘔吐、食欲減退、消化不良、便秘などであった。

 添付文書には、Rybelsusが糖尿病の第一選択療法として推奨されない旨が記載されており、枠組み警告には、甲状腺C細胞(傍濾胞細胞)が腫瘍化するリスクが上昇する可能性について記されている。本剤は、甲状腺髄様がん(MTC)または多発性内分泌腫瘍症の既往を有する患者およびMTCの家族歴がある患者には禁忌である。また、1型糖尿病または糖尿病性ケトアシドーシスを呈する患者も適応外である。

 添付文書ではさらに、Rybelsusによる膵炎、糖尿病網膜症、低血糖症、急性腎障害、過敏症反応について警告されているほか、スルホニル尿素(SU)薬またはインスリンと併用した場合に低血糖リスクが上昇したことについても言及されている。

 なお、承認はNovo Nordisk社が取得した。(HealthDay News 2019年9月20日)

Source
https://www.physiciansbriefing.com/diabetes-endocrinology-4/type-ii-diabetes-news-183/first-oral-glp-1-treatment-receives-fda-approval-for-t2dm-750510.html

More Information
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-first-oral-glp-1-treatment-type-2-diabetes


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