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【第53回日薬学術大会】がん薬物療法の医療連携における薬剤師の役割

2020年10月07日 (水)

第53回日本薬剤師会学術大会
分科会の見どころ・聞きどころ

座長
日本薬剤師会常務理事
有澤賢二
北海道薬剤師会常務理事
遠藤一司

 厚生労働省が公表した「患者のための薬局ビジョン」では、癌などの高度薬学管理機能薬局が示されたが、健康サポート薬局のような話題にはならなかった。ここにきて薬機法改正で、患者自身が自分に適した薬局を選択できるよう、癌などの専門的な薬学管理に医療機関と連携して対応する専門医療機関連携薬局の認定制度が創設された。

 癌薬物療法は、新規抗癌剤や治療法の開発により、治療効果が期待される一方で、薬剤師には副作用による治療の中断や患者の不安に対応する行動が求められている。

 本分科会では、薬局と病院の薬剤師が連携しながら、癌患者にどのように介入するのか、その方法や役割について議論する。

 基調講演として、日本臨床腫瘍薬学会の松井礼子先生から、病院と薬局の連携における癌薬物療法の現状と専門医療機関連携薬局制度の発足に向けた認定制度などの学会の取り組みについて講演いただく。

 帝京大学薬学部の安原眞人先生は、経口抗癌薬による治療や疼痛管理にプロトコールに基づく薬物治療管理(PBPM)の手法が外来治療時の病院と薬局の連携に有効であった研究班の活動を紹介する。

 長崎県薬剤師会の中村優先生は、薬剤師会と長崎大学病院との間でICTネットワークを活用し、PBPMを行い、対象患者の58.3%から副作用を確認した取り組みを紹介する。

 KKR札幌医療センターの玉木慎也先生は、癌診療連携拠点病院と薬局との連携による癌患者介入、勉強会、トレーシングレポートなどの取り組みを紹介する。

 クオール薬局の村田勇人先生は、薬局薬剤師による電話による患者フォローアップやその結果のトレーシングレポートによって患者QOLの向上につながった取り組みを紹介する。

 病院と薬局の薬剤師がどのように患者に介入することが、癌薬物療法の質を向上し、患者が安心して治療を受けることができるのか、総合討論でも議論したい。

 (遠藤一司



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