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【薬局業務の効率化と質的向上を目指して】自分薬局 阪奈西大寺(アイテックソフトウェア)

2021年07月30日 (金)

自分らしい暮らし方を提案‐レセコン機能も活用へ

アイテックソフトウェアの保険薬局システムを導入。アフターサービスが魅力

アイテックソフトウェアの保険薬局システムを導入。アフターサービスが魅力

 奈良市の自分薬局阪奈西大寺は、セルフケアの普及に力を入れる地域密着型の薬局だ。食や暮らしに関わる様々な商品を店内で販売し、生活習慣の改善による心身のケアも提案する。レセコンには、系列他店舗でも使用してきたアイテックソフトウェアの保険薬局システム「Pharm-i」を導入。親身に対応してもらえる充実したアフターサービスが魅力だという。機能の一部を地域住民向けサービスのマーケティングに活用することも視野に入れている。

帳票は細かな設定で集計可能

 奈良市と大和郡山市を中心に展開する自分薬局の9店舗目として2019年にオープンした。薬剤師2人と事務スタッフ1人等で運営し、近接する内科クリニックを中心に院外処方箋を応需している。

 店内は、白い壁に木調の床の落ち着いた雰囲気。ゆったりとした音楽が流れてくつろぎやすい。待合スペースの棚には、レシピ本など食に関わる数十冊以上の書籍や低カロリーのレトルト食品、サラダドレッシングなどを陳列。高級茶葉や地元ブランドの入浴剤、ストレスの軽減に役立つとされる観葉植物も販売する。

吉川氏

吉川氏

 屋号の「自分薬局」は、自分を新しくする意識でセルフケアに取り組んでほしいという考えに由来する。店内の雰囲気や取扱商品には、そのコンセプトが反映されている。

 薬局長の吉川晃之祐氏は「医、食、住の三つのイメージから派生させて取り扱う商品を選んだ。来局者の暮らしの中に好循環を起こしたい。幸福につながる自分らしさの実現を支援したい」と話す。

 開設当初から利用しているレセコンが、アイテックソフトウェアの保険薬局システム「Pharm-i」だ。自分薬局の他店で導入した際にアフターサービスが充実していたことから、阪奈西大寺の店舗でも導入を決めた。

落ち着いた雰囲気の店内

落ち着いた雰囲気の店内

 例えば、過去に「医薬品名を薬袋に印字した時、名称が長くて欄外にはみ出してしまう」と相談したところ、すぐに改善案が提案され、設定変更された。

 吉川氏は「少し使いづらい点などについて相談すると、可能な範囲で親身に対応してもらえる」と話す。

 このほか、利用者から要望の多い機能は、バージョンアップ時に更新される。例えば、「帳票を出力するために会計画面まで移動するのは不便」との声を受けて機能が更新され、患者選択画面で帳票を出力できるようになった。

 薬局で用意したプリンタを設置してアイテックソフトウェアに連絡すると、遠隔操作で印刷できるように設定してもらえるなど柔軟な対応も魅力だ。

本や植物なども販売

本や植物なども販売

 調剤報酬改定や薬機法改正などへの対応もきめ細かい。以前の調剤報酬改定でお薬手帳持参率が薬剤服用歴管理指導料の算定要件になった時には、持参率を計算する機能が追加された。

 薬局スタッフ向けに日常業務における疑問点や各種制度に関する研修会が開かれるなど、機能面以外の要望への対応も手厚い。

 業界平均以下の価格で標準的な機能を備えているのもメリットの一つ。処方箋受付からレセプト発行まで一通りの機能を備え、患者来局から窓口会計、保険請求をトータルでサポートする。吉川氏は「不便さを感じることはなく、費用対効果が高い」と評価する。

 帳票の集計項目も豊富だ。「年齢」「医療機関」「来局日」などきめ細かく条件を設定して、様々な切り口で集計できる。多角的に数値を把握できるため、経営管理にも活用できるという。

 集計機能は投薬後フォローアップにも役立つ可能性がある。「例えば、特定の薬を服用している患者を抽出して、服薬後フォローをするように指示を出せる。漠然とフォローするよう伝えても、なかなか現場の薬剤師は取り組みづらい」と吉川氏は話す。

 将来的にはこの機能をマーケティングツールとしても活用したい考えだ。年齢や性別などからターゲット層を抽出して、薬局で開催するイベント情報を周知するなど、医療以外の分野で地域住民との接点を構築する計画だ。

 自分薬局のルーツは1955年に遡る。一般用医薬品や生活用品を販売する街の薬局として創業。その後店舗数を増やし、2016年には全店舗の屋号を「自分薬局」に統一した。

 吉川氏は「地域住民とのつながりをつくり直すため、薬局が打ち出すカラーとして、幸福の根源である自分らしさに行き着いた」と説明する。

 その理念に沿った活動の一環として、グループの自分薬局西大寺では、地域コミュニティを形にするため、季節野菜をはじめ様々なアイテムのマーケット「さいだいじマルシェ」を地元青果店と協力して3年以上前から毎月開催している。

 さいだいじマルシェの企画運営に関わる吉川氏は「暮らし方や生き方といった新たな価値観を提案している。訪れた人には身も心も健康になってほしい。医療以外の身近な分野で薬局と接点を持ってもらい、ファンになってくれることを期待している」と思いを語る。

自分薬局 阪奈西大寺(アイテックソフトウェア)
https://itec.hankyu-hanshin.co.jp/product/industry-me/pharm-i/point.html



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