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【変わりゆく医薬品情報提供~これからのMRのあり方】アポプラスステーション

2021年12月20日 (月)

二つの育成戦略で差別化

左から阿部氏、八所氏

左から阿部氏、八所氏

 CSOのアポプラスステーションは、「今の処方」を大事にするMR活動の指針である「APSマネジメント・メソッド(基本活動6項目)」と知識習得を目的とした「APSCOLLEGE」の二つの育成戦略で医療現場から求められるMRを育成し、他社との差別化を図る。自社MRの教育だけではなく、医師と製薬企業のMRやMSLが薬剤について議論できる勉強会を実施するなど様々な取り組みを行っている。CSO事業部長の八所孝志氏は、「特定の領域に特化することなく、製品軸にもとらわれずに幅広い研修ができるのはCSOならではだ。研修に協力いただいている医師にはCMRとしての働き方にも賛同していただいており、今後への期待も大きい」と自信を見せる。

 製薬企業が積極的にCMRを活用していく傾向は続いており、今後のビジネスの需要はさらに高まっていくと見込んでいる。

 そこで、同社が特に力を入れているのがMR教育であり、独自のマネジメントと教育研修を行っている。中でも専門領域MR育成を頂点とした学術知識を体系的に学ぶのが、同社の能力開発部が手掛けるAPSCOLLEGEだ。研修は、同社所属のMRがそれぞれ申し込みをする形になっているが、7割以上が自主的に参加し自己研鑽に励んでいる。

 能力開発部長の阿部直樹氏は、「医師のニーズに対して情報提供するのはもちろん、医師が現状必要と感じていなくても伝えるべき情報をいかに届けるかが重要だ。医師に気づきをもたらすような情報を届けることがMRの責務であり、使命だと感じている」と、これからのMRに求められる資質を説明する。

 APSCOLLEGEでは、まず初めに生活習慣病全般を理解した「GMRコース(ジェネラルMR)」を習得。その上で、オンコロジー、炎症性腸疾患(IBD)、中枢神経系疾患(CNS)の三つの専門領域でプロフェッショナルMR(GMRplusコース)を目指すという積み上げ方式となっているのが最大の特徴だ。

 阿部氏は「例えば、癌専門のMRであっても最低限の生活習慣病の知識は医師との面談時に必要だ。医師とのリモートでの面談が増えている中、事前の準備に加えて、医師と話をするだけの深い知識と情報量が必要になっている。知識をどう生かすかのアウトプットはもちろん重要だが、まずは幅広い知識を持つことが重要だ」と強調する。

 MR活動のスキル習得の裏づけには十分な知識が前提であり、APS COLLEGEで学んだ知識をベースにAPSマネジメント・メソッドのMR活動のスキルを生かすべきという考えだ。

 今後はAPSCOLLEGEをさらに進化させ、今ある19種類の全てのコンテンツを同社のMRがいつでも勉強できるライブラリーに発展させる。MRが時間を有効活用し、より幅広く勉強できる体制を構築していく。

 11月からはミドルシニア(45歳以上)のベテランMRがAPSCOLLEGEの内容を短期間に集中的に受講するプログラムも実施している。ベテランMRとしての経験や個性に最新の知識を生かし、製薬企業の事業計画での貢献につなげていく考えだ。

 さらに同社は、女性MRの復職を支援する復職プログラムに取り組んでいる。全国から募集した出産や育児でMR職から離れている元女性MRに対して、知識や情報をキャッチアップするリモート研修を無料で提供している。修了後にはプロジェクトに参加し、製薬企業での働き方改革やダイバーシティ推進も支援していく。

 また、同社が注力しているのがIBDだ。9月には医師や製薬企業のMAやMSLらが参加し、潰瘍性大腸炎の症例検討など活発な議論をする勉強会を開催。参加者からの評価も高かったという。

 八所氏は「専門MR教育の中でも、われわれとしては特にIBDに力を入れていきたい。今後は対面での勉強会も実施するなど積極的に取り組んでいきたい」と意欲を示している。

アポプラスステーション
https://www.apoplus.co.jp/



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