日立製作所は8月4日、インターネットインフィニティーの介護相談窓口と連携し、従業員と職場双方のリテラシー向上を図り、制度活用を支援する企業向け福利厚生サービス「仕事と介護の両立推進サービス」の提供を開始した。
同サービスは、働きながら家族の介護に従事する本人やその周囲の従業員などに対して、仕事と介護の両立に必要な情報提供と相談・伴走支援を行うポータルサービス。日立は、ポータルや生成AIを活用した従業員の属性に応じた情報提供機能を構築し、インターネットインフィニティーが従業員への相談対応をはじめとした個別の伴走支援と、各企業の介護相談を通じてこれまで蓄積してきた豊富な相談データをもとに、サービス基盤の支援をそれぞれ担う。
これにより、介護に関する不安の解消や制度活用の促進に加え、上長や同僚を含めた職場全体のリテラシー向上を支援していく。これまで人事・勤労部門が行ってきた、従業員ごとに異なる個別対応を同サービスが担うことで、業務負担や介護離職の低減を図ることができる
なお、同サービスはファーストユーザーとして、東洋エンジニアリング)への導入が決定している。2025年7月から9月まで、東洋エンジニアリングの協力のもと実施された実証実験では、介護にまつわる各種制度の認識率向上や、不安解消による仕事への集中度の向上といった同サービスの有効性を確認している。
同サービスの特長としては、従業員に向けたプッシュ型の情報発信によって、まず制度や窓口の存在の認知を広げることが挙げられる。厚生労働省が定めるチェックリストに基づき、自身や家族の状況を振り返る機会を提供することで、早期からの介護の備えや意識づけを支援する。さらに、必要に応じてケアマネジャーなどが対応する専門窓口につなぎ、制度活用や各種手続き、サービス利用まで一貫した伴走支援を行う。
また、インターネットインフィニティーがこれまで蓄積してきた実際の相談内容のデータと、日立のGenerative AIセンターが開発した生成AI技術を組み合わせたロールプレイングにより、介護に直面した場面を学習し、本人や上司・同僚の対応力を高めることができる。これにより、職場全体のリテラシー向上と離職・休職の低減が図れる。
さらに、専門知識を持つ担当者が相談対応を行うことで、従業員ごとに異なる個別対応を同サービスが担い、人事・勤労部門の業務負担を軽減するほか、対応の属人化を解消する。これらを通じて、日立の試算では、従業員3000人規模の企業で、年間で数千万円規模の対応コストの削減効果を見込んでいる。
今後は、相談窓口で提供できるサービスメニューの拡充や、生成AIの活用範囲をさらに拡大し、一人ひとりの状況により適したロールプレイング機能を提供するなど、サービス内容のパーソナライズ化を進めていく。また、同サービスの日立グループ内での導入を予定しており、利用者の要望や具体的な個別事情を分析することで、サービス内容のさらなる高度化を目指していく。併せて、仕事と介護の両立をはじめとした福利厚生領域と金融機関の連携を推進することで、サービスの拡大に貢献していく。
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