【島津/東北大】共創研究所の新ラボを開所

2025年04月22日 (火)

 島津製作所と東北大学は18日、「島津製作所×東北大学超硫黄生命科学共創研究所」の新しいラボを開所した。共創研究所は、2024年3月の設置以来、これまで既存の施設で研究を進めてきたが、今回、2階建ての独立棟を全面改装して研究スペースを拡張し複数の分析計測機器を設置した。これにより、効率的かつ多角的な研究が可能となり、生体の老化メカニズムに関連する超硫黄分子の特性の解明、様々な疾患の診断や治療法の確立、さらに健康を増進する機能性食品の開発が期待される。

 開所した新ラボは、研究スペースを従来の研究室の4倍に拡張し、液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)、ガスクロマトグラフ質量分析計などの複数の分析計測機器が設置されている。これにより研究環境が向上し、超硫黄分子の特性の解明やイメージング質量顕微鏡による超硫黄分子の臓器内分布の観察などにも取り組み、より効率的かつ多角的な研究が可能になる。

 両者は超硫黄分子の解析技術の発展を通じて、早期診断技術や治療効果の予測、さらには医薬品・機能性食品開発への展開を目指していく。

 同大大学院医学系研究科レドックス分子医学分野の赤池孝章教授は、2017年に世界で初めて生体が超硫黄分子を介してエネルギー代謝を行っていることを発見した。同社は赤池研究室と20年から共同で研究を開始し、21年には同社製LC-MSを用い、生体内の超硫黄分子を測定するソフトウエア「LC/MS/MSメソッドパッケージ硫黄代謝プロファイリング」を開発した。

 共創研究所は24年3月に設置され、これまで大学の既存施設内で研究を進めてきましたが、より効率的かつ高度な研究を実現するため、研究と並行して独立棟の改装を進めていた。

 同施設の設備は、LC-MS、ガスクロマト質量分析計、イメージング質量顕微鏡、液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフなど。研究期間は24年4月から27年3月までとなっている。


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