海外では死亡例も報告
違法医薬品販売ウェブサイト(不正薬局ウェブサイト)が日本で猛威を振るっている。オンライン薬局を対象に違法販売の監視・調査業務を行う米レジットスクリプト社によると、世界の不正薬局ウェブサイトの約1割が日本語サイトであり、今や日本が不正医薬品販売のサイバー犯罪の世界第2位の標的だ。さらに、違法に医薬品を広告、販売するウェブサイトについては、それを管理するドメイン名登録業者(レジストラ)が対策を講ずる義務が生じるが、日本語の不正薬局ウェブサイト全体の3分の2は、日本最大のレジストラ「GMOインターネット」に登録されているという実態が浮かび上がった。海外ではインターネットでの医薬品不正販売による死亡例が報告されており、レジットスクリプトでは「一般の人たちの健康や安全を脅かす大きな問題」として警鐘を鳴らしている。
インターネット上で未承認の医療用医薬品を販売する薬局ウェブサイトは、世界に約3万以上存在し、97%が不正とされている。レジットスクリプトではその約1割が日本語ウェブサイトと推定している。薬剤の供給先は、規制されていないインドやシンガポール、中国、トルコなど免許を持たない海外の薬局から配給され、薬剤師や医師が介在することなく購入者の手に渡っている。これらは製造元、流通経路などが不明な薬剤だ。
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