◆東京工業大学の大隅良典栄誉教授がノーベル医学・生理学賞に輝いた。日本人の同賞受賞は大村智・北里大学特別栄誉教授に続いて2年連続。しかも単独受賞で、日本の基礎科学の底力を示した
◆自然科学分野のノーベル賞は20~30年前の研究に対し贈られるケースが多く、国内で基礎科学が重視されていた時代と符合する。それが最近の受賞ラッシュにつながっているのなら将来はどうなるのか。国全体が「すぐ役に立つ」研究を求めるようになっており、大隅氏もそうした風潮に危機感を示した
◆今回の受賞候補者の一人に、抗癌剤「オプジーボ」の生みの親である本庶佑・京都大学客員教授の名前も挙がっていた。癌治療のあり方を変える可能性を秘めた日本発の画期的な新薬で、高額な薬価が認められた
◆しかし、5日の中医協薬価専門部会では、オプジーボに対し2年後の薬価改定を待たずに緊急的に薬価を引き下げる案が示され、特段反対意見は出なかった。仮に本庶氏が受賞していたならば、議論の行方にどう影響したのだろうか?
「すぐ役に立つ」より基礎科学を
2016年10月12日 (水)
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