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【私立薬系大学の志願者】総数は横這い”大学・学部新設で「パイの奪い合い」

2008年07月17日 (木)

 今年度定員割れの薬系大学が20校に及ぶことが小紙(5月16日号)の調査で明らかになっていたが、志願者数自体が定員を割る薬系大学があったことが、日本私立薬科大学協会の調べで明らかになった。定員に対する総志願者数が3倍に達しない大学は、調査対象55校のうち17校、2倍未満は8校、さらに定員以下も2校あった。逆に10倍以上の倍率を確保したのは10校で、前年度の12校を下回った。志願者総数は8万3611人と前年度を僅かに上回っているが、前年度は新設5校を含んでおらず、実質的には目減りしている。いよいよ薬大も氷河期を迎えた。

 調査は、協会加盟校の入学志願者をまとめたもので、調査時点で加盟していなかった鈴鹿医療大学、立命館大学を除いた55校が対象。

 その結果、今年度の55校の総定員は1万1784人で、志願者は8万3611人(6年制7万9160人、4年制4451人)だった。前年度は50校の定員1万1094人に対し、志願者数が8万3514人と、総志願者数では僅かに上回ったが、倍率は7.5倍から7.1倍に低下した。

 最も倍率が低かったのは、定員割れした奥羽大学の0.6倍で、定員200人に対し志願者は125人だった。次いで青森大学1.0倍(志願者121人、定員120人)、北陸大学1.1倍(348人、306人)、第一薬科大学1.4倍(234人、173人)、徳島文理大学香川薬学部1.5倍(225人、150人)、安田女子大学1.6倍(212人、130人)、いわき明星大学1.7倍(262人、150人)、徳島文理大学1.9倍(444人、230人)と続いている。

 倍率が3倍に達しなかったのは岩手医科大学(2.1倍)、就実大学(同)、松山大学(同)、福山大学(2.3倍)、千葉科学大学(2.6倍)、城西国際大学(2.5倍)、姫路獨協大学(2.6倍)、帝京平成大学(2.8倍)、国際医療福祉大学(2.9倍)の9校で、主に新設校で厳しい状況が見られている。

 一方、前年度に倍率が10倍以上だったのは12校だが、今年度は10校に減少した。ただ、倍率20倍以上は共立薬科大学(現慶應大学:28.8倍)、武蔵野大学(21.2倍)の2校に加え、東京理科大学(21.5倍)を含む3校へと増加した。

 このほか10倍を超えるのは近畿大学(17.1倍)、摂南大学(16.9倍)、星薬科大学(13.7倍)、昭和薬科大学(11.1倍)、神戸学院大学(同)、同志社女子大学(10.3倍)と、主に伝統校が高倍率を示す中で、武蔵野大学や同志社女子大学など新設校の健闘も目立っている。



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