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【医薬・医療業界の人事戦略を探る】アポプラスステーション(APOPLUS薬剤師)

2020年02月28日 (金)

コミュニケーション能力育成へ

藤本氏

藤本氏

 クオールグループのアポプラスステーションは、これからの薬剤師に求められるコミュニケーション能力の育成に本腰を入れる。特にかかりつけ薬剤師の業務では、患者との対面での関係性が重要となるため、薬剤師の転職を支援する各サイト上に、現場ですぐに活用できる新しい学習支援コンテンツを継続的に配信するなど、「適正な服薬指導ができる薬剤師」の育成・紹介に注力している。

 取締役メディカルジョブ事業部長の藤本輝氏は、「薬剤師には、患者様や多種職との連携が必要とされる、地域包括ケアシステムの構築に対応していかなければならない。まずはコミュニケーション能力に自信をつけ患者様の前に立ってもらいたい」と求職者にエールを送る。

 アポプラスステーションは、医療関連の人材紹介・派遣事業を展開しており、薬剤師向け求人サイト「APOPLUS薬剤師」を中心に、ママ薬剤師・男性薬剤師専門の「ママ薬+(ママヤクプラス)」「オレ薬(オレヤク)」など、働きたい薬剤師と薬局のマッチングを支援する様々なウェブサイトを運営している。2018年には、医師監修の医療情報サービス「medicommi(メディコミ)」を運営する「SPLENDID」が仲間入りしたことで、求人サイトとメディコミを融合させた豊富なコンテンツを提供できるようになった。

 昨年には、SPLENDIDとの連携により若手薬剤師向けの新しいコンテンツ「薬剤師のセンセイ」の配信を開始した。薬剤師に求めることを医師から薬剤師へのメッセージという形で記事として配信するというものだ。藤本氏は、同コンテンツについて、「約1年間かけて作り上げた。試行錯誤しながら記事の内容を厳選している」と自信を示す。

 薬剤師の特性については、「最近では特に20代を中心に対人のコミュニケーションに自信を持てない薬剤師が多い。一方で、医師から言われたことはしっかりと守り、自信を持って患者さんに伝えることができる」と説明。「薬剤師のセンセイ」を通じて服薬指導のトレーニングを支援していく考えだ。

 「ママ薬+(ママヤクプラス)」「オレ薬(オレヤク)」などにも、コミュニケーション能力の向上を支援するコンテンツを導入している。訪日・在日外国人の患者に対応するための「指差しで使える薬剤師向け外国語コミュニケーションツール」も好評だ。英語、中国語、韓国語に対応し、フローチャートを指で追っていくことで、患者の質問に即座に返答できるという。藤本氏は「現場で使えるコンテンツをグループ会社とも連携しながら配信していく」と述べ、薬局チェーンを有するクオールグループ全体の強みを訴求していく考えだ。

 人材紹介事業から発展させ、昨年12月からは調剤薬局専門の事業承継を支援するビジネスも新たに手がけている。薬局経営者の高齢化等の理由でこれ以上継続することが難しい薬局と、独立したい薬剤師をマッチングさせるというものだ。「われわれのサイトには、若くて志の高い薬剤師が多く登録している。彼らに事業承継を提案することで、患者さんを長年支えてきた薬局を継続させ、地域医療を守っていければと考えている」とビジネスを通じた地域貢献にも意欲を示した。

 一方、直近の課題としては、「各コンテンツの連動性を強化していきたい」と語る。様々なサイトを多角的に展開しているが、今後は閲覧者がサイトからサイトに移動する動線をたどり、閲覧者のニーズや転職に対する意欲などを把握することで、次のコンテンツ開発につなげていく狙いだ。

アポプラスステーション(APOPLUS薬剤師)
https://www.apo-mjob.com/



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