第57回日本薬剤師会学術大会
メディングでは、一包化錠剤比較カウントシステム「Meding Eye」を発売している。AI画像処理を用いて薬包内の薬の数・形・色・面積・異物を自動判別するシステム。まず目視で鑑査した1包目をマスタ登録し、2包目以降を1包目のマスタと比較して判定結果を表示する。特に難しい操作もなく、誰でも簡単に使用することが可能であり、薬局の現場で活用した際には、一包化鑑査業務の「負担軽減」「不安軽減」「業務効率化」といったメリットをもたらすなど、注目のシステムと言えよう。
高齢化社会が進む日本では一包化のニーズが高まっている。薬を分包する際には、“正しい数で分包されない”“異物が混入してしまう”といったケースもあり、薬剤師は一包化された薬を誤った状態で提供しないよう、薬包内のすべての薬を目視でチェックしている。
同社によると、業務の負担や薬剤師の不安を減らすために、「一包化薬についても鑑査システムを導入して機械に任せたい」と考えている薬局は多くある状況。しかしながら、「一包化の鑑査システムを販売しているのはまだ数社で、費用や設置スペース等の問題で導入できない薬局が多いのが現状」(同社)だという。
そうした中で同社は今回、安価でコンパクトな導入を後押しできる業務支援システムとして、「Meding Eye」を開発した。
「Meding Eye」は、1包目をマスタ登録し、つながる薬包内の薬をマスタと比較。薬包内の薬の数・形・色・面積・異物を判別する。また、場所を選ばないコンパクト設計のため、省スペースな調剤薬局でも設置することができる。
AI画像処理により、分包紙に印字があっても白帯が入った分包紙でもカウントできる。1包ずつ画像記録を残すため、患者からの問い合わせに対して再確認が可能であることも特徴。
さらに、NG判定となった場合に自動でならし機能が発動。NG判定となった薬包に目印のスタンプを押すことでNG分包をスムーズに見つけ出すことができる。
今後、高齢化が進むと共に薬剤の一包化のニーズも高まり、さらに一包化鑑査業務の負担が増えていくことが考えられている。
そうした中で同社は、「現在、ほとんどの薬局が人の目だけで行っている一包化鑑査についても、人と機械のダブルチェックで行うことがスタンダードになる時代を見据えて、今後さらに機能拡充を目指し、薬剤師の鑑査業務をサポートできる製品作りをしていきたい」とする。