
武藤学氏
京都大学大学院医学研究科の武藤学教授は4日、都内で講演し、6月に発売された癌遺伝子パネル検査について、標準治療のない原発不明癌や希少癌の患者で奏効する可能性がある薬剤が見つかっても、保険適応外となり、容易に薬剤を使えない問題点に言及。「基本的に治療法がないため、遺伝子変異が見つかっても保険適用の薬が使えない矛盾が発生する」と語り、「現在の医療保険制度では患者の負担が大きいため、既承認薬を用いた適応拡大や民間保険の拡充をすべき」と制度改善を要望した。
遺伝子パネル検査は、癌患者の治療に役立つ情報を得るため、一度に複数の遺伝子変異を調べることができる。国内で癌遺伝子パネル検査の対象となるのは、標準治療がない原発不明癌や希少癌患者、標準治療で効果がない固形癌患者となっている。
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