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【医療2.0《医療とWEB2.0》】第1回 医療2.0 はじめに

2007年9月19日 (水)

―医療×WEB2.0で業界はどう変化していくのか―

WEB2.0という潮流×医薬業界

 WEB業界では「WEB2.0」というキーワードがよく用いられます。Google・Youtube・Amazon・SNS・ブログ・ソーシャルブックマーク・・・次から次へと新しいWEB2.0的なサービスがリリースされ、話題には事欠かない毎日です。ブログ利用者数は2539万人(2006年3月末総務省発表)に達し、mixiは会員数1100万人を突破とこの数年でWEB2.0が我々の生活の中に組み込まれてきた感があります。

 しかし、医薬業界ではどうでしょうか?日本のGDPに占める医療費の割合は7%(約30兆円)と巨大産業であるにも関わらず、医薬業界向けのWEB2.0的サービスはほとんどありません。私の印象では1000リリースされるWEB2.0的サービスのうち、せいぜい2つ3つが医療業界向けかなというところです。残念です。ビジネスの観点から言っても「なんでやらないの?もったいないなぁ」と日々感じています。

WEB2.0の可能性―未来予想

 ところで、医薬業界におけるWEB2.0の可能性とはどのようなものなのでしょうか。WEB2.0というキーワード自体の詳細な説明は『ウェブ進化論』(梅田望夫著)や『グーグル―Google既存のビジネスモデルを破壊する』(佐々木俊尚著)に譲るとして、医薬業界でどのような変化が起こるのか?その世界(医薬2.0)では人々はどんなメリットを享受できていて、人々の生活はどのように変わっているのか。いわゆる未来予想をしようという試みです。

 どのような手法で未来を予測するのか。私は未来というものは次の2つの要素で大部分が説明可能だと考えています。

□既に起こった未来(マクロ要因)
□慣習・常識を覆そうとする挑戦者の試み(ミクロ要因)

 前者は6年後の医師数というのは現在の医学部入学者数によってある程度決まってきますし、高齢化社会の進展に関しても一定の誤差の範囲内で予測が立てられるでしょう。また、医療費に関しては政策に依存するものの対GDP比率で8%程度(現在約30兆円)を維持するでしょう。このようにマクロ要因から未来を予想することが可能でこの手法はP.F.ドラッカーがよく用いた手法でもあります。

 次に後者ですが、“個”の才能・アイデアが社会を大きく変革するということが頻繁に起こるようになってきました。例えばGoogleは約10年前に2人の大学生が研究し始めたサービス。それが今や世界中で約5億人ものユーザーに使われ、同社の時価総額は約20兆円と、トヨタとほぼ同額にもなっています。これが社会に与えるインパクトの大きさも容易に想像が付くと思います。“個”に着目することも未来予想にとって不可欠な要素だと言えるでしょう。そして今後その要素はますます強くなるという確信があります。ですから、今回の未来予想では特に後者を重視することを考えています。

“個”が社会を変革する時代

 21世紀は“個”の才能に経営資源が集中し、劇的なスピードで社会を変革し、知らず知らずのうちに慣習・常識が変えてしまう、そんな時代です。この時代では“個”の才能あるいは“個”が集まって出来上がった高密度なコミュニティに着目して彼らが何を成そうとしているのか、どのようなことに取り組んでいるのかを知ることが非常に重要になってきます。ビジネスを成功させるためにも、より良い社会を作るためにも、そして自分自身が変化をプラスに変えて有意義な人生を送るためにも。未来予想が医薬業界に属する皆様にとって少しでも役に立てば幸いです。

 ※次回から、米国・日本を中心に具体的なサービスを取り上げ、様々な観点から検証することを通じて医薬業界の未来を予想してみたいと思います。どうぞお楽しみに。


ホスピタリティアライアンス代表取締役
TOCコンサルタント    宮川 耕

医療2.0《医療とWEB2.0》

連載 医療2.0《医療とWEB2.0》




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