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【インターネット薬事法】第6回 薬事法の基礎 3

2007年8月16日 (木)

 現在、消費者の薬事法に対する認識と知識が要求される中で、販売業者としての留意事項はどのようなことが考えられるでしょうか?

 インターネットで商品販売をする際の、薬事法を背景とした注意すべき事項を下記に列挙しました。

【インターネットにおける表示の留意点:販売サイド】

 下記の5項目を最低限度確認する。

1.薬事法で規定している66条068条の広告規定、その他表示に関する規約等を遵守していること。

2.商品に対する責任の所在が曖昧になっていないこと。

3.法定表示と任意表示の区分を十分に吟味すること。

4.販売ルートにおいて転売、オークション等で一度責任の範疇から離れる危険性がある商品の場合はそのリスクを考慮すること。

5.リンクの張り方と張られる場合の注意喚起。

1.に関しましては、薬事法広告規定の中、販売サイドでは基本的なルールとして必ず遵守すべき事項になります。薬事法で直接規定している条項が66条068条にありますので、罰則規定が存在します。

2.に関しましては、薬事法上、上市(薬事法上の製品として市場に流通される)商品に対しての責任が製造販売業者に委ねられています。しかしながら、製造販売業者と販売元の併記表現により一般消費者が一目で分かりにくい表示になっていること、お問い合わせ先から、製造販売業者に直接製品についての内容を確認することが出来ないこと等、実際には法律に抵触しない範囲で商品に対する責任が不明瞭になっているケースが多く見受けられます。

3.に関しましては、法定表示と任意表示についての根本的な考え方が必要になります。表示という概念を分解すると、「内側」に法定表示(法の定める基礎的表示として表示規定)が存在し、それを取り巻く様に「外側」に任意表示(商品価値を一番高める販売サイドでは最も表現したい表示)の2つから構成されると解釈した場合、消費者に一番伝わる側面は常にどの様な角度からでも表現・解釈が変わってはいけないことを意味します。つまり、解釈する側ではなく、解釈させる側にも責任が存在することを意味します。

4.に関しましては、現在のインターネット環境において、法が網羅していない範囲も販売サイドでは十分に吟味する必要性があることを意味します。例えば、製造販売業者が薬事法上では上市責任を持つことは前述の通りですが、実際に転売等が行われ、自社管理が行き届かない場所での販売された品目に対しても、市場責任を負うという立場では、かかわりが一切無いとは言い切れません。つまり、危害発生に対しても、製造販売業者は市場を監視する役割が常に要求されることになりますし、販売者においても、製造販売業者が要求している広告表現以上の法に抵触する表現は出来ません。

5.に関しましてはHP間でのリンク機能を用いた場合に、リンクで繋がったページは一連のページとして解釈されることから、総合的に薬事法に抵触すると判断された場合は、リンクを張られたサイトも関係あるページとして行政指導の対象になります。販売サイドにおいてHP上の管理も十分に注意が必要です。

 以上の様に、販売サイドにおいても留意事項が多く存在し、法が現状に対してリアルタイムに改正が行われていない背景があります。そこで、法が詳細までを規定していない部分について、逆に販売者が消費者に対する配慮として対応することで薬事法を遵守し信用を勝ち取ることが今後ますます必要になると考えられます。

 消費者、販売者におけるそれぞれの立場を理解することが薬事法の「基礎」であり、本質を成しています。


薬事法対策ホームページ研究室

吉田法務事務所代表 吉田武史
http://yakuji.net/

ノーブルウェブ代表取締役 松原伸禎
http://www.nobleweb.jp/


連載 インターネット薬事法




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