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【インターネット薬事法】第9回 ネット広告会社の取り組み(1)

2007年10月22日 (月)

 前回はインターネット広告の概要をお話しました。インターネット広告と薬事法の関連は密接でありながら、明確な統一ガイドラインが存在しません。現状は各ネット広告会社が独自に設けたガイドラインを設けて表記の審査を行っています。今回より具体的に企業を挙げ、その取り組みをご説明したいと考えています。

●Yahoo!ビジネスエクスプレスの場合

 ヤフービジネスエクスプレスとは「企業、団体、個人事業主が運営するサイトが商用目的のサイトとしてYahoo!カテゴリに登録できるかを審査し、結果をメールにて返信する有料サービス」です。

 ヤフーは国内で最大級のポータルサイトであり、このサービスを利用することで、ヤフーへの登録可否を審査され、審査に通れば無事登録サイトと認定されます。サーチエンジンの検索結果の上位に表示されるアドバンテージを得ることができるため、SEO(検索エンジン対策)としては必須ともいうべきサービスです。

 サービスの利用について、通常のサイトは52,500円(税込)の審査料金がかかりますが、特定のジャンルに限り、審査料金が通常の3倍の157,500(税込)がかかります。注目すべきはその特定ジャンルの中に

 ・健康食品、健康用品に関するサイト
 ・スキンケアに関するサイト
 ・育毛、増毛に関するサイト

が含まれていることです。あくまで審査料金ですので、その内容などによって確実に掲載される保証はありません。上記ジャンルは特に薬事法に関する表記がポイントとなり、ヤフーは独自にその審査基準を設けています。

 Yahoo!ビジネスエクスプレス審査基準 http://bizx.yahoo.co.jp/checklist.html

 健康食品、健康用品に関するサイトの審査基準 http://bizx.yahoo.co.jp/checklist.html#point15

 薬事法に関係するホームページにとって、確実に掲載される保証もない上、高額な審査料金がかかるこのサービスは非常に敷居の高いものがあります。販促を目的としたPRの場でも、健康食品の宣伝文句がほとんど使用できないといった状態に陥るケースも見られます。

 しかし、ヤフーの立場からすればある程度高いハードルを設けておかないと、薬事法表記に違反するサイトを自らの手で宣伝してしまう事にもなりかねません。ある種の自己防衛、「疑わしきは罰する」というスタンスであると考えられます。推敲を重ねた上で申請しても、ヤフーの審査基準に抵触すれば登録はされません。サービスを利用する際は専門家に相談するなど、事前に注意深くホームページの表現を確認するべきでしょう。


薬事法対策ホームページ研究室

吉田法務事務所代表 吉田武史
http://yakuji.net/

ノーブルウェブ代表取締役 松原伸禎
http://www.nobleweb.jp/


連載 インターネット薬事法



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