前回に引き続き、ネット広告会社の薬事法について、ネット上の商取引で、楽天市場やYahoo!ショッピングに代表されるインターネットショッピングモールの薬事法に関する取り組みについてご紹介したいと思います。
●インターネットショッピングモールとは
ネット上で複数のショップのページを一つのサイトにまとめて、様々な品物を販売するウェブサイトのことです。楽天市場やYahoo!ショッピングは月額25,000程度で気軽にネット上で商品を販売できるので、個人から大手企業まで様々な業種が参入しています。ネット上のショッピングモールのメリットの一つとして、すでに大きなアクセスを獲得しているサイトに出展することで、オープン当初から安定したアクセスが見込めます。
●ショッピングモール上の薬事法
ショッピングモールに出店する場合は、それぞれのモールに設けられた開業のガイドラインをクリアする必要があります。薬事法についてもその規定の中に含まれており、医薬品、医薬部外品、医療器具、化粧品、健康食品については出品審査があります。法令を遵守する誓約書の提出、許認可証などの確認や、モール側の表現チェックをクリアして初めて出店が許可されます。
楽天市場への出店 開業の注意事項
http://www.rakuten.co.jp/ec/attention/
Yahoo!ショッピングストア 運用ガイドライン
http://business.yahoo.co.jp/shopping/guideline/
ショッピングモールは店舗が営業を開始した後も定期的にチェックを行っています。出店後に表現を書き加えたことで薬事法に抵触していると見なされ、契約を解除される店舗もあるようです。薬事法遵守はモールを管理する企業側にもブランドイメージに関わる重要な問題なのです。
モール側に管理を任せきりにするのではなく、店舗側も自身で薬事法の法令違反がないようにチェックする必要があるのは言うまでもありません。法令遵守と適正な広告表現を心がける意識が重要です。
連載 インターネット薬事法
- 第21回 2009年度インターネット薬事法連載再開!
- 第20回 街なかでピル販売。規制が駆け込み寺を生む。 [緊急情報]
- 第19回 薬事における流通の落とし穴 [緊急情報]
- 第18回 あなたが見ている情報に偽医者はいませんか? [緊急情報]
- 第17回 未承認薬販売と個人輸入の裏表 [緊急情報]
- 第16回 広告違反で人が死ぬ [緊急情報]
- 第15回 輸入化粧品からステロイド検出。 [緊急情報]
- 第14回 カラーコンタクトレンズ、ついに規制。 [緊急情報]
- 第13回 インターネット広告の真偽
- 第12回 インターネット販売と薬事法
- 第11回 ネット広告会社の取り組み(3)
- 第10回 ネット広告会社の取り組み(2)
- 第9回 ネット広告会社の取り組み(1)
- 第8回 普及するインターネット広告と薬事法
- 第7回 インターネット商取引と薬事法
- 第6回 薬事法の基礎 3
- 第5回 薬事法の基礎 2
- 第4回 薬事法の基礎 1
- 第3回 今こそ正しい情報を 2 [緊急掲載]
- 第2回 今こそ正しい情報を [緊急掲載]
- 第1回 はじめに
- 執筆者紹介 吉田武史氏
- 執筆者紹介 松原伸禎氏
- 「インターネット薬事法」連載開始!