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【彩の国にいる37人の薬剤師】チームプレーを重視する薬剤師 狭山市薬剤師会・秋山明美さん

2024年08月20日 (火)

患者の気持ち考え丁寧に説明

秋山明美さん

<私ってこんな薬剤師>
チームプレーを重視する薬剤師
<かかりつけ薬剤師像>
患者が不安に思ったときに頼ってもらえる
<趣味>
ミステリー小説を読むこと

 「周りの方々に恵まれた。真面目に仕事をしていると助けてくれる。一緒に働いている人たちが協力的だっただけで」。そう語るのは、まごころ薬局取締役狭山統括部長の秋山明美さん。狭山市薬剤師会副会長も務めている。

 チームプレーを大事にする薬剤師だ。まごころ薬局狭山本店は、1日の処方箋取り扱い枚数が200枚以上と比較的多いものの、パートを含め薬剤師14人、調剤助手、事務員のチームワークでカバーする。患者一人ひとりに丁寧な対応を心がけ、患者の待ち時間を短くし、スタッフの負担軽減にも取り組む。

 2002年8月の開局時から生え抜きの薬剤師だ。「私は一番後ろで『ハイ』と言っているタイプ。上司が引き出してくれた。この薬局に入って最初は一般用医薬品や衛生用品を担当し、様々な経験をして薬局長まで任せてもらえた」

 長野県出身で薬剤師を目指したのは中学生の頃だ。同級生の親が薬剤師で、働いている姿を見て「白衣を着てみたい」と憧れを抱いた。薬剤師になるとの目標はその後も揺らぐことなく、都内の大学薬学部に入学し、卒業後は薬剤師として病院やドラッグストアで勤務した。狭山市内にある自宅の近くで働ける薬局を探し、まごころ薬局にめぐり逢った。

 秋山さんの患者対応は「しっかりと準備して説明する」。後発品使用割合が一桁で、患者も後発品に不信感を持っていた頃から患者の状況に応じて後発品への切り替えを提案していた。

 先発品から後発品への切り替えを理由に不調を訴える患者には、資料を作成して先発品と後発品の違いや、不調の原因が後発品によるものとは一概に言えないことを説明。最初は怒りの感情を見せていた患者だったが、秋山さんの丁寧な対応に後発品を服用してみることに納得したという。「説明の最後に『ご芳名を教えてください』とおっしゃられていたのがとても印象的でした。今でもその患者さんのことは覚えていますね」

 こうした経験から、薬の説明をする際には患者の立場に立って、「何に不安を感じるのか、不安を感じた時にどんな説明をするのがいいのかを考えるようにしている」という。

愛猫のラッキーちゃん

愛猫のラッキーちゃん

 狭山市薬剤師会では、地域住民に薬の使い方など啓蒙活動に力を入れている。武蔵野学院大学の学園祭では子供向けに「クスリマイスター」「クスリクイズ」「薬剤師手技体験」を企画している。新型コロナウイルス感染症でいったん開催を中断していたが、昨年から再開した。

 子供を連れて20~40代の地域住民も学園祭に参加する。秋山さんは、「普段はなかなか薬局に来られない年齢層であるため、啓蒙としてはとても貴重な機会になっている」と話す。

 自身の5年後は「若い薬剤師さんのような活躍はできないけど、高齢薬剤師なりの味が出せればいいな」と話す。今後も薬剤師を続けていく考えだ。

 趣味はミステリー小説を読むことで、お薦めの推理作家は中山七里氏だ。家に帰ると3歳の愛猫「ラッキーちゃん」が秋山さんを出迎える。「嫌なことがあっても癒やしてもらっています」

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