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【インド薬業事情】第1回 物質特許制度の導入とインド企業の新薬開発

2007年6月5日 (火)

 2005年1月、インドは物質特許制度を導入した。

 それ迄は、インドの製薬企業は、従来の製法特許制度のもとで、製法特許に触れない独自の製造方法を開発し、特に欧米の先発メーカーの新薬のジェネリック品をインド国内で製造販売し、また、それらを物質特許のない発展途上国に輸出してきた。

 しかし、物質特許の導入は、インドの製薬企業、特に大手の事業戦略に根本的な変更をもたらした。

 即ち、10年後の物質特許の導入が予定されていた1995年頃から、インド大手は積極的に新薬開発に取り組み、2005年には、ほとんどの大手企業は、新薬開発のための研究所とそのスタッフを完備するに至り、さらにその強化を図っている。

 これらの成果は、以下のように、新薬開発のステージに姿を見せ始めた。

Indian NCEs in Pipeline
Company Preclinical Ph-I Ph-II Ph-IIb Ph-III IND filed Total
Bicon 5 1 6
Lupin 1 1 2
Ranbaxys 4 1 2 2 9
Dr. Reddys 8 3 2 13
Torrent 7 7
Wochardt 1 1 1 3
Zydus Cadila 3 3
Total 23 5 10 1 4 43
(Source: The Bernstain Report on BioBusiness, August 2, 2004)

 現時点では、インド発の新薬が米FDAやEUのEMEAに申請されたり、承認を取得する段階には至っていない。しかし、2010年以降は、インド発の新薬が世に出るであろう。

 因みに、多くのインド企業の戦略は、欧米での新薬の臨床開発のための人材・ノーハウの不足や資金面から、POC(Proof of Concept, Phase IIa段階)までは自社で行うが、それ以降は、欧米の企業にライセンスし、共同開発することを予定している。

 これは、まるで日本の中堅製薬企業が新薬開発で採用しているビジネス・モデルそのものといえる。


ザイダスファーマ株式会社
代表取締役社長・川端一博

連載 インド薬業事情




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