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【彩の国にいる37人の薬剤師】患者から親しみを持ってもらえる薬剤師 戸田市薬剤師会・鴨川茉未さん

2024年09月05日 (木)

健康サポート目指す

鴨川茉未さん

<私ってこんな薬剤師>
親しみをもってもらえる薬剤師
<かかりつけ薬剤師像>
患者さんと綿密な関係を持ち、何かあった時には地域の専門家につなぐ役割
<趣味>
美味しいお店探しや絶景スポットを見ること

 「患者さんから親しみを持ってもらえる薬剤師と思ってもらえるよう心がけています」――。戸田市薬剤師会が推薦したのは本町薬局の鴨川茉未さんだ。三つの薬局を構えるダイチの店舗の一つである本町薬局は埼京線の戸田公園駅から徒歩7分に位置し、近隣には戸田中央総合病院がある。

 鴨川さんは本町薬局の主任を務める。「コロナでマスクをするようになり、相手から表情が見えないのでなるべく目元が笑って見えるようにしたりしていますね。親切にしてくれた人にはこちらも親切にしたいなという気持ちになります」

 神奈川県で生まれ、小学校3年生から戸田市内で育った。薬剤師を目指したきっかけは親の薦めだった。

 「医療業種の家ではなかったのですが、3姉妹で女の子ばかりの家だったので、女性1人でも生きていけるように手に職をつけたほうがいいのではと言われまして」

 明治薬科大学薬学部薬学科に進み、薬学6年制の第1期生だ。入学当時は漠然と病院薬剤師になることをイメージしていたが、「患者さんとの距離の近さ」に魅力を感じ、薬局を就職先として選んだ。実務実習で指導薬剤師の影響を受けた。「実習先が本町薬局と同じ系列の第一薬局で、その指導薬剤師の方に良くしていただいたのが大きいですね」

 患者への対応には気を配る。指示通りに服薬ができているか心配な患者には、病院や地域包括センターなどとやり取りし、生活面から支える努力を続ける。

 地域に対する思いも強い。人口約14万人の戸田市は「若い人たちが多く住んでおり、活気がある」と言う。戸田市薬剤師会の地域貢献活動にも参加する。

 会独自の取り組みでは、「スタンプ&クイズラリー」がある。加齢と共に運動機能や認知機能などが低下するフレイル(虚弱)予防に地域密着で取り組み、参加者が薬局に入ると薬剤師が口頭でクイズを出題し、1軒ごとにスタンプを押すというもの。地域住民が楽しんで身体を動かし、クイズに答えることでフレイル予防に関する知識を習得すると共に、薬局を健康相談の場所と認知してもらうのが狙いだ。

河口湖で富士山とさくらと一緒に

河口湖で富士山とさくらと一緒に

 鴨川さんも「薬局の健康サポート機能が重要」との考えを示す。「本町薬局でも管理栄養士さんに来てもらって実施している栄養相談会がある。薬局で行うイベントを地域住民にもっとアピールできれば、処方箋なしでも立ち寄れる場所という印象を持ってもらう足がかりになるのかな」。そんなアイデアを語ってくれた。

 かかりつけ薬剤師像については、「患者さんと綿密な関係を持ち、何かあった時には地域の専門家につなぐ役割」と話す。5年後に見据える自身の姿も「地域でネットワークを広げ、患者さんや他職種、薬剤師同士で顔なじみを増やし、5~10年先も自分がつなぎ役となれれば」と力強く語る。

 趣味は、美味しいお店探しや絶景スポットを見ること。「花が好きで季節ごとに見頃の花を見に行ったり、きれいな景色があれば出かけますね。あとは、神社仏閣も」。仕事とプライベートのオン・オフの切り替えもしっかりと熟知しているようだ。

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