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【彩の国にいる37人の薬剤師】芸術から運動まで幅広くカバー 川越市薬剤師会・須田弘子さん

2024年09月13日 (金)

きめ細かく患者をサポート

須田弘子さん

<私ってこんな薬剤師>
患者とフレンドリーに接する薬剤師
<趣味>
日本舞踊、料理、運動、油絵

 「患者さんとフレンドリーに接する薬剤師だと思っています。楽しいことは大好き」――。そう語るのは、川越市内でナイス薬局を経営する須田弘子さん。川越市薬剤師会副会長も務める。

 川越市薬剤師会では長く広報に携わり、情報発信の楽しさを知った。埼玉県内の各地域薬剤師会による「学術大会開催カウントダウン」では、PR動画を企画・作成し、SNSで公開した。軽快なBGMに合わせ、着物を着た女性2人が人力車に乗って小江戸川越の街並みを巡るというもので、須田さん本人も出演している。

 「写真や動画をたくさん撮って編集した力作です」とにっこりと笑った。

 母が保健師、父も薬局に勤めていた経験があり、医療との関わりがある家庭で育ってきた。母と一緒に山村にある患者宅を訪問しては、血圧を測定するという在宅業務も50年前から経験済みだ。「患者さんからは必ず感謝されて、野菜をたくさんもらったりもしていましたね」

 友人には「薬剤師になる」と宣言。城西大学薬学部に入学し、卒業後は埼玉県内の薬局に勤め、2000年に川越市内にナイス薬局を開局した。開局当初は近隣に眼科のクリニックしかなかったのが、内科、耳鼻科、歯科、整形外科ができ、埼玉医科大学総合医療センター、三井病院と増えた。様々な診療科の処方箋を応需することになった。

 「主人と2人で薬局をやる予定が『これは無理だ』となり、事務員さん、その後に薬剤師、今では午前中に薬剤師4人体制ですね」

 ナイス薬局では多剤を服用する高齢患者のために一包化を工夫している。通常の薬局で一包化が必要な患者には、「朝食前」「昼食前」「夕食前」「寝る前」と飲む時間帯で服用する薬を袋に分けるが、さらに「○月○日分」と日付を入れて、1日ごとに分けて渡す。

 夫婦2人暮らしの場合は服用する薬を間違えないようラインマーカーで色を入れて、「ピンクが奥さん、青がご主人」ときめ細かな対応を行う。次回来局日を予測して、用意に時間がかかる一包化作業も事前準備することで患者を待たせない。

 薬剤師会の副会長として医師会、歯科医師会と関係を築いてきた。女性薬剤師会には理事を務める知人との45年ぶりの出会いを機に入会し、精力的に活動する。

趣味の日本舞踊で

趣味の日本舞踊で

 薬剤師会の未来については「若い人をどんどん入れていきたい。ワクチンの集団接種でも調製作業に多くの薬剤師が参加してくれた。地域貢献したい薬剤師は多いので、会として機会を提供すれば集まってくれる。学校薬剤師の活動も盛り上げたい」と見据える。

 個人の目標についても「薬剤師の仕事が楽しいので続けていきたい。調剤は他の薬剤師に任せ、地域の人たちにOTC医薬品などを提供して健康サポートができれば」と話す。今後も現役薬剤師であり続ける考えだ。

 趣味も芸術から運動まで幅広い。日本薬剤師会美術同好会に所属し、学術大会では油絵の作品を出展する。そして日本舞踊も始めた。「日本舞踊はスポーツ。体力がないとできない」と分かり、最近は体力作りのための料理にはまっている。運動もアプリから配信されるボクシングや自転車のレッスンをオンラインで受ける。

 「インストラクターは『ひろさん、頑張ってますか、大丈夫ですか!』と励ましてくれる。楽しいし頑張れます」

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